ストレス下でも「次の仕事」を見失わないDoingリストの効用

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本業の研究者の仕事で北極海の航海に乗船して10日ほどがすぎました。

航海はまだまだ続くのですが、この期間の間にも強烈な低気圧や、凍った海、空を埋め尽くすオーロラなど、普段は目にできないものを目にしました。

その一方で、船という環境は特殊な負荷を私たちに与えます。

船酔いで気持ち悪くなっている時はもちろんですが、そうでない時でも、揺れる船の上ではなかなか考えがまとまらなかったり、順序立てて作業をするのが難しくなります。

ここでも、私を助けてくれたのは、自分が実践している簡単で基本的なテクニック、Doingリストでした。### 次にやることをただ書くだけ

Doingリストについてはずいぶん前に書きましたが、基本的な方法はいまも変わっていません。

  1. これからやる作業を順序立てて書く。ToDoリストに似ていますが、粒度は細かく、意識を割かなくてはいけない単位で

  2. このリストの上から順に実行する。例外はない。

  3. 他にやるべきことを思いついたら、右側にもう一つのリストを作り、ペンディングさせておく。決して脱線してはいけない

ペンディングしてあるリストは、いまのDoingリストが完了したら、順序を考えつつ加えられて、次のDoingリストになります。

船の上、特にひどく揺れている船の上では「次にやることくらい覚えておけるさ」ということでさえも常に頭のなかから抜け落ちていきます。思考力は著しく低下し、ものを思い出したり、順序立ててやるのが億劫になってきます。

でもこれは、普段でも心配事を複数に抱えていたり、ストレスを抱えている時に同じことがいえるのです。こうしたとき、 Doingリストは効果を持ちます。

ストレスを無視して機械のように働くためではありません。無理してさらに精神的に追い詰められないように、それでも最低限やるべきことを進めるために、です。

それにしてもこの環境で常に仕事をこなしている船員さんたちには本当に頭が下がります。

堀 E. 正岳(Masatake E. Hori)
2011年アルファブロガー・アワード受賞。ScanSnapアンバサダー。ブログLifehacking.jp管理人。著書に「ライフハック大全」「知的生活の設計」「リストの魔法」(KADOKAWA)など多数。理学博士。