スマートシンクが可能になった新しいPlusプランで、Dropboxは、iCloudより得になったか?
クラウドストレージDropboxから、個人向けのPlusプランの容量の増加と機能の増強が発表されており、これまでチーム向けのProfessionalプランのみだったスマートシンク機能が利用可能になっています。
Dropboxは基本的にフォルダ内の全てのファイルを同期しますが、スマートシンクを利用すればファイルやフォルダをクラウド上に保管しておき、必要なときだけローカルにダウンロードすることができます。いわばスマートフォンのDropboxと同じような使用感で、ノートパソコンのストレージが少ない場合には重宝します。
容量も2TBになり非常に魅力的なのですが、macOSの機器やiPhoneがメインの人には同じく2TBのiCloudプランがあります。このふたつのどちらを利用するのがいいか、ちょっと悩みます。
かなり信頼できるiCloud同期。使い方しだいで選びたいDropbox Plus
iCloudというと、はるか昔のMobile MeやiSyncの時代を思い出しておののく人も中にはいると思いますが、最近のiCloud Driveはその頃と比べれば比較にならないほど利用しやすくなっています。
スマートシンクほどの柔軟性はありませんが、母艦のiMacのファイルをノートパソコン側にすべて同期せずとも必要に応じてダウンロードする使い方で、私は数GB程度のファイルならば気にすることなく職場と家庭のデスクトップを同期させて利用しています。
たとえばブログ用の動画や写真といったものをデスクトップに放り込み、ノートパソコン側にiCloud Driveで同期させて使用するのはDropbox フォルダを経由するよりも直感的で使いやすいとも思います。
さて、今回のDropbox の機能と価格改定を見てみると:
他にもさまざまな機能はありますが、スマートシンク、Rewind というファイルの過去のバージョンに戻れる機能、そして2TBの同期がついて、改定された月額料金は月1500円(年間一括の場合1200円)となっています。
対するiCloudは2TB、スマートシンクほどではないまでもストレージの小さいデバイス向けの選択型同期、フォトストレージやiCloudバックアップサービスといったものを全部含めて月額1300円です。
これは悩ましい。
結局の所、iPhoneやiCloudフォトストレージ、家族向けのシェアリング機能、iCloudバックアップにどれだけ依存しているかで決まってきそうです。私の場合はiCloudの2TBプランだけを選択して、Dropbox Plusは見送ることになりそうです。
しかしiCloudはそこまで依存しておらず、むしろDropbox がもたらすOffice環境との親和性によりメリットを感じているという人ならばDropbox PlusにiCloudの200GBプランという手もあるでしょう。
クラウドストレージも容量ではなく、OSやサービスとの親和性で差別化する時代になって久しいですが、Dropbox がまだまだこの方面でイノベーションを牽引しているのは心強いですね。