手のひらで納得できるDialog Notebookで来年を記録しよう #ダイアログノート

趣味の良い文房具との出会いをいつも提供してくれるウェブメディア「毎日、文房具」でオリジナルの文具、しかも手帳が発売されました。

その名も Dialog Notebook (ダイアログノート)、小さく、手のひらにほどよく収まり、インクの乗りのよい上質な紙で作られたシンプルなノートです。さっそく購入して使い始めてみたのですが、日常のメモをとるのにちょうどよさそうです。

購入は三冊単位で、このように一つずつ丁寧に包装されて到着します。三ヶ月に一度三冊が届く定期便もあるというのは、いかにも文具に携わるひとの発想で、愛着心が刺激されます。そう、文具は愛でるものではなくて、使い倒して消耗してゆくものなのですから。

とりだしたところがこちらです。縦140mm、横90mm、厚さは約4mm、中央でホチキス留めされた62ページのノートです。

手に持つとちょっと薄いだろうか? と思うかもしれませんが、二つ折りノートだとこのあたりが物理的な限界ですし、ゆっくりと埋めてゆくというよりも野帳のようにライブ感を大事にしてどんどんと消費してゆくタイプのノートとしてデザインされている印象を受けます。

パスポートとモレスキンノートブック(ポケットサイズ)と並べてみると、サイズ感はこのようになります。パスポートよりも大きく、モレスキンに近いですが若干小さいほどでしょう。

このサイズがちょうどいい手のひらで納得できる寸法を攻めていることにぜひ注目してください。よく市販の小型ノートがA6でなんだか横にも縦にも余っていたり、B7ノートが利用不能なほど小さいのに対して、この大きさには心にかなう魔法があるのです。

表紙は目の細かいクラフト紙で、ロゴとタイトルに指で触れれば活版印刷の凹凸の手触りが微かに感じられます。下にはノートの題目を書くための線があって、さりげなく分類ができます。

ノートを開くと、三菱製紙の上質紙である金菱に5mm方眼をかけた紙面が広がります。この方眼も非常に薄く印刷してありますので主張は少なく、この線をガイドにして文章を書くことができます。

写真ではぎりぎり見えるか見えないかだと思いますが、ページ下部にはページ番号をしめす数字が00番からナンバリングされています。

ナンバリングはノートの横側にもされており、ノートを横に使った場合でもページ番号が入るようになっています。

ひとまず読書ノートをこのノートにとりはじめましたが、いま主としてつかっているゼブラのSARASA 0.4mmのインクが滲みも裏写りもありませんし、ペン先を置いた際の硬い質感が大量に手書きをするひとには嬉しい感触です。

表紙にも細工が一つあります。このデジタル数字のような部分を塗りつぶすことでノート自体をナンバリングできるのです。

たとえばこのようにです。ちょっと表紙の色の方が濃くて勝っているようにもみえますので、黒以外の色をつけてもいいのかもしれません。

ひとまず使い始めたのですが、変な折グセもつきませんし、紙の質も申し分ないしでとても満足です。

あえてDialog Notebookに対するコメントをするならば、5mm方眼は手書きにとって最適かどうかは議論が残りそうだという点と、3冊で1512円は少々高いという点があります。

5mm方眼、作るときには便利なのですが書くときには文字サイズを7-8mmにするとこのサイズだと横方向をすぐに使い切ってしまうのでもったいない気がするものの、5mmに近い文字サイズで手書きをするのは難しいというバランスがあります。

値段が3冊で1512円+送料なのは作るための手間と配送のことを考えればこれ以下にはできないギリギリだというのは以前やろうとしたことがあるのでわかります。ノートの良さを知っている人には当然の価格ですが、それだけかかるものだということを理解していないと、敬遠してしまう人もいるかもしれません。

読書ノートに、アウトドアの野帳に、ちょっとした日記に、ちょうどいいサイズの魅力的なノートブックですので、2019年の記録のために、ぜひチェックしてみてください。

堀 E. 正岳(Masatake E. Hori)
2011年アルファブロガー・アワード受賞。ScanSnapアンバサダー。ブログLifehacking.jp管理人。著書に「ライフハック大全」「知的生活の設計」「リストの魔法」(KADOKAWA)など多数。理学博士。