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「したい」から「必ずやりとげる」へ。深い憧れを燃やすことで先送りを防ぐ「模範メソッド」



Hard

執筆、新しいプロジェクト、転職などの人生の転機を前に身が縮こまってしまう感覚を知らない人は珍しいでしょう。

始める前から心が負けを認めようとしている、あの砂を噛むような苦々しい気持ち。あれこそが、「先送り」の苦しみです。

こうした「大きな仕事」「やりがいのある仕事」を前にした先送りは臆病や怠惰といった性格的な弱さに起因するものなのかもしれませんが、私は最初から臆病だったり、最初から怠惰な人がいるとは信じていません。

むしろ、それはそうした「ポーズ」をとることが困難に向きあうときに有効だったために、後天的に身についてしまった癖のようなものではないかと思っています。癖ならば、それを修正することは可能なのです。

こうしたハードルが高いほど襲いかかる「楽にいこう」「先送りしよう」という誘惑を切り替えるためのメソッドが、Study Hacks で紹介されていました

それはメソッドというよりは、心のもちようといった方がいいかもしれません。でも、心が燃えるからこそ衝動が生まれるという、あたりまえの反応を意識的にやることのメリットは計り知れません。

最近、憧れを感じていますか?

Study Hacks の著者は、この方法を Erez Lieberman Aidenさんのプロフィールを読んでいて考えついたと記事で書いています。

Aiden さんは、若いのにサイエンスとネイチャーに6本の(うち2本は表紙を飾る)論文を発表しているだけでなく、そのテーマは DNA の三次元構造から、Google Books の中に見出された文化的遷移のシグナルといったように多岐にわたっており、肩書きはハーバードのフェローとGoogleの外部職員という、いうなれば科学のロックスターです。

Aiden さんの経歴の魅力的なのは、そのすごすぎる業績よりも、才能によって勝ち得た自由にあります。彼の才能はあまりに価値があるので、どんなテーマに取り組んだとしても職に困ることはありません。洋の東西を問わず、多くの才能のある科学者が実は非正規雇用で後のない戦いを日々演じていることを考えると、うなづけると思います。

Study Hacks の著者にとっても、彼の仕事スタイルは一つの理想でした。でもこれだけの圧倒的な才能を前に「太刀打ち出来ない」と感じる代わりに、それを自分が研究上行うすべての判断の参考にしてみてはどうかと考えたのだそうです。

one of the most effective ways to sidestep procrastination is to find the story of someone who personifies what you want to accomplish, figure out how they accomplished what they did, then base your process on their approach.

先送りを防ぐもっとも良い方法の一つは、自分が成し遂げたいことをすでに体現している誰かをみつけ、その秘密を探りあてて、自分のアプローチに利用することなんだ。

先送りが生じてしまう大きな原因は、大きなプロジェクトや仕事を前にして、「これはできないのでは」「失敗するかもしれない」「できるかもしれない、でも中途半端な仕事で笑われてしまうかもしれない」といった心の声が手を止めてしまうことにあります。

要するに、とりかかろうとしている仕事を前にした自分を信じていないわけです。自分が信じられないなら、水は低きに流れて「楽な方」を選んでしまいます。

Study Hacks の著者が「模範メソッド」と呼んでいるこの方法は、難しい問題を前にしたときに「あの人ならどうする」と、問題の解決を憧れの人に置き換えることで、自分への不信を一時停止させることをします。

自分を作りかえる

先送りを解消するにはもっと基本的な、簡単な方法もあります。「タスクを細かくする」「5分だけ始める」といったものです。

しかし本当に困難な目標を前にした先送りの場合、こうした小手先の手法は結局のところ自分のつくりあげた「臆病」と「怠惰」のクセに寄り添う形で導入されてしまいます。

それは、目の前の書類を片付けるのには利用できても、負荷が少ないためにこれらの悪いクセを脱却して人生を作り替えるには不十分であるというのです。

この話、ライフハック全般にもいえるので本当に注意が必要です。「効率化」の名のもとに導入するライフハックが、本当に向き合うべきものから目を背けて現状をちょっとだけ効率良く回すためにしか役に立っていない場合が多いのです。

効率の悪い車輪に多少油をさすくらいなら、新しい写真を手に入れること = 人生を変えるためのマインドセットの導入に多少でも時間をかけたほうが長い目でみたら効果が生まれます。

そこでこの「模範メソッド」と向き合うための二つの問いを自分に用意して、私自身も逃げられないようにしようと思います。

  1. 仕事において、ブログにおいて、自分は誰を最も模範とすべき対象として憧れているか(仕事の方はもちろん、あの人です)
  2. いま一番やるべき仕事を決め、それを遂行するにあたって、もしその人だったら、いかにしてことに当たっていただろうか? いまの自分のようにしているだろうか? なにか自分がやっていることに無駄な点があって、あの人だったらそれをそぎ落としているのではないか?

憧れはときに心を苦しくしますが、それは「先送りの苦しみ」とは違って、「きっとあの人にはなれない」というほろ苦い甘美さと、「なにくそ、自分はあなたを踏み台にして少なくとも今よりは大きくなってやる!」という情熱をかきたてるものがあります。

そしてこの苦しみは、「先送りの苦しみ」にありがちな足踏みの辛さではなくて、人生が変わるときの体が軋む感覚なのです。

同じ苦しみなら、どちらを選びますか?


著者について

堀 正岳

「人生を変える小さな習慣」をテーマとしたブログ、Lifehacking.jp 管理人として、仕事術、ライフハック、テクノロジー、文具、ソーシャルメディアなどについて執筆中。2011年アルファブロガー・アワード受賞。Evernote ライフスタイルアンバサダー。ScanSnapアンバサダー。この他のブログに、ライフ×メモ 、Climate+を運営しています。

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「人生を変える小さな習慣」をテーマとしたブログ、Lifehacking.jp 管理人として、仕事術、ライフハック、テクノロジー、文具、ソーシャルメディアなどについて執筆中。

2011年アルファブロガー・アワード受賞。Evernote コミュニティリーダー。ScanSnapアンバサダー。この他のブログに、ライフ×メモClimate+を運営しています。気候学者、理学博士、英語ネイティブ。

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