Evernote 新 Mac 版ベータが登場、さらに強力な共有機能と階層ノートブック
先日 Windows 版 Evernote のメジャーアップデートがあったばかりですが、今度は Mac 版の 2.0 ベータが登場です。
どちらかというとオーバーホールに近かったWindows 版の新クライアントに対して、今回の Mac 版は攻めのリリースという感じがします。
クライアント内での共有
これまで Evernote におけるノートの共有は、ちょっと利用しづらい機能でした。共有は Web 版の側でしか管理できませんので、どこかハードルが高かったのです。
しかしこのアップデートで、Mac版クライアント内からもノートブックの共有設定を管理できるようになりました。ノートブックは不特定多数の人に共有するか、あるいはメールアドレスで招待できる個人・グループで共有が可能になります。
またプレミアム会員の場合、共有相手がノートブックの内容を編集する許可を与えることも可能です。共有された側からみれば、まるで自分のノートのように編集できるわけですので、本の共同執筆、資料の共有など、利用方法はさまざまです。
ついにやってきた、階層ノートブック
Evernote 掲示板をみていると最も要望が大きかったのがノートブックの階層化です。たとえば「ワイン」というノートブックを作ってそこに膨大な情報を投げ込んでゆくうちに、地方や、品種といった話題でサブノートブックを作って整理を行いたくなります。
これまではこうした整理はタグでしかできませんでしたが、新機能ノートブックスタックを利用すればノートの中にノートを作成することできます。
スタックを作るにはノートブックの上にノートブックをドラッグしたり、サブメニューからスタックを作成してそのなかにノートブックを入れます。
この階層は必要に応じて展開したり、隠したりすることも可能ですので、情報を広く集めたい場合、小さく制御したい場合の両方に対応できます。
あなたはどう使う?
機能の追加がめざましくてついていくのも大変な Evernote ですが、道具が便利なのはそれを使う人にとって便利である場合だけです。これらの新機能を意識した方がよいのはどんな人でしょう?
ノートが多くなってタグでの整理が間に合っていない人:
こうした人は、まずなにはともあれ、いくつかのノートブック・スタックを作成して同系統のノートを投げ込んでしまうのをおすすめします。手始めに最もノート数が多いタグをノートブック化するところから始めてもいいでしょう。
「情報をコントロールできていない」という意識をもう一度「適切な場所に情報が放り込んである」という感覚を取り戻すためにスタックを使ってみてください。
Dropbox の共有を一歩進めてみたい人:
Dropbox でのファイル共有は便利ですが、あくまで「ファイル」を共有するのが Dropbox 流です。
これに対して Evernote のノートブック共有は編集権も含めて「仕事場」としてのノートブックの利用を相手に誘いかけます。似ていますが、もっと親和性の高い共同作業に向いているといえるでしょう。
まとめ
今回のリリースはまだベータ版ですので、日本語周りも含めて今後正式版に向けて作業が進められることでしょう。バグなどもあるはずですので、利用される方はリスクを把握のうえでお願いします。
アップグレードする勇気のある人は、どんどん使ってバグレポートなどを本家 Evernote に報告してあげましょう。