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ストレスを引き起こす心のなかの独り言と偏り

Saturday, 25 April 2009 · View Comments · Psychology

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04-23(木)に「第2回 マインドハックス研究会」を開催します | ライフハックス心理学

「私たちは今は鏡に映して見るようにおぼろげに見ている」第一コリント、13章12節

昨夜は渋谷で開催されました佐々木正悟さんの「マインドハックス研究会」に参加させていただきました。

「心理学」と「ライフハック」だって? と思うかもしれませんが、佐々木さんのおっしゃるにはこの二つは非常に親和性が高いのです。そしてたった二時間のこのセミナーで、私もいままで深く読んでこなかったこの分野に対する興味が俄然わいてきました。

今回のテーマは、「ストレスコーピング」と「タスクシュート」そして「自己愛性人格障害」と、ならべてみるとつながっていないようにみえるのですが、三題噺みたいに奥深いところで一つに混じり合う話でした。

以下、マニアックな話題に注意です。

ストレスを引き起こす内的独白

今回「たしかにそうだ!」と目が開く思いがしたのが、ストレスをひきおこしている私たちの頭のなかの独り言の話題です。

それは例えば「あの件が心配だ…」「あそこであんなこと言うことないのに…」「どうしよう…」といったエンドレスに続く頭の中にある繰り言ですが、それがストレスを引き起こしている原因の一つだというわけです。

こうした内的独白は言葉になりそうでならない感情と言語の境界を浮き沈みしつつ、さらに不安や絶望や苛立ちや悲しみを再生産させてしまうので、意識的にその「おしゃべり」を沈めなくてはいけません。

タスク処理はなぜストレスコーピングになる?

そこでタスクシュート、あるいはタスク管理全般がどうしてストレスを軽減するかという話につながってきます。

セミナーではカバットジンの「マインドフルネス」という概念の紹介や脳の話が紹介されたのですが、私はそれらの総合として次のような受け取り方をしたのでした。

すなわち、未来に対する予測が成り立たない、あるいは不明瞭である場合には、こうした「予測の立たない未来」という奈落を埋めるために膨大な内的独白が生み出されて、結果的に私たちをストレスに落とし込んでいるのだな、ということです。

これを解消するには、「将来に対してある程度の想定が立てられる」という状態を「現在」においてつくることが必要です。タスク管理とは結局のところ、不確定な未来に対しる「なんとかなりそうだ」という「安心感」を与えるプラットフォーム作りなのだということです。

あなたの、そして周囲の人の心の姿勢は…?

でも人からやってくるストレスはどうでしょう?

佐々木さんがおっしゃるには「どうしても付き合いにくい、心に負担のある人はきっとある種の人格障害なのではないかと想定して対策を立てると自分が楽になれる」ということでした。

このあたりから話題は「現象学的精神分析」という非常に哲学的、かつ魅力的な世界へと加速していき、数多くの人格障害の類型についてまで話が及びました。

こうした、滅多にいない極端な人格障害の事例の理解を通して、一般に「付き合いづらい」「人間関係のストレス」と言われるものが決して善人と悪人の戦いなのではなく、互いに異なる人格の齟齬にすぎない面があるということが理解できてきました。

相手の偏りだけでなく、自分の偏りも計算にいれることで、多くのストレスをあらかじめ回避できるというわけなのです。

このあたりは情報量が多すぎてこの限られた記事ではとてもニュアンスを保持したまま紹介しきれません。

「そのときこそ、私たちは顔と顔とを併せて見るであろう」

ところで冒頭の聖句には前後がありました。

「わらべでありしころはわらべらしく語り、わらべらしく感じ、わらべらしく考えていた。しかしおとなとなった今はわらべらしいことを捨ててしまった。私たちは今は鏡に映して見るようにおぼろげに見ている。しかし(全き者がやってくる)そのときこそ、私たちは顔と顔とをあわせて見るであろう」

今回のセミナーを聞いて、あらためてこの言葉を思い出していました。

ライフハックの多くは「明確な自己認識」「コンピュータのようにクールな理性」「論理的で現実主義的」という側面をもっていますが、いつもなんだかこれだけでは足りないという気がしていたのです。

GTD のツールをとぎすましても、手帳をつかって記憶を延長しても、いつも割り切れずに残った「何か」を感じていました。

たとえば「頭を空にする」という一つをとっても、「自分にはどんなことが気になるか」という、自己の鏡を介してしか「空」の状態を意識できない、そんなどこか落ち着かない気持ち。

あるいはそれが「おぼろげにしか見ることができない」私たちの人格や、人間としての認知力の限界、いや境界なのかもしれない…。

電車で家路を急ぎながらも、そんなマニアックな思索が次から次へとわいてくるのでした。ええ、私の内的独白はいつもこんなものです。

そんなマニアックな質問にいろいろと答えて下さった佐々木さんに感謝! 次回も計画されているそうですので、参加されたい方は佐々木さんのブログを注意してフォローしておいて下さい。

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  • 内的独白!私は自分特有のクセだと思っていました.GTDと言えるほど手法として固まってないですが,mixiやブログあるいは紙に言葉をちょっとずつ逃がすようになって無限ループに陥る回数は随分と減った気がしています.

    私の大学にヘビ型ロボットの権威がいますが,師いわく「ヘビの動きをロボットに持ち込もう」だけでなく,「ヘビを模擬したロボット制作を通して逆にヘビの特性を解明したい」という研究なのだそうです.コンピュータから生まれたハックという言葉と心理学との関係は,それに似ていると思いました.
  • 自分自身のことであっても、実際は蛇の動きのように観察して学ばないといけないということですね...。奥深い。

    あまりこちらの方面に進みすぎるとライフハックが宗教化してしまう(笑)のでマニアックな思索はほどほどにしておきます。
  • がちゃこ
    はじめまして。
    いつも更新、興味深く読んでおります。
    今の自分に集中できたらどれだけ楽かと思います。
    いつも取り越し苦労がとめどなく、思い浮かびます。

    初めての業務で見通しが立たず、不安でいっぱいとか
    マンネリな業務でたるんでいるだけなのかもしれません。

    それにしても、心をコントロールするって難しいです。
  • 佐々木さんがしてくれたなかで、今日紹介しなかった話題に「なぜ私たちは遠回りをするか」に対する心理学的な解釈がありました。

    いずれ佐々木さんが記事にしてくれることに期待!

    私も初めての業務に緊張の毎日ですが、不安の多くは「なじみがない状態」「prior knowledge がないことに対する警戒心」という場合が多いみたいです。

    そうしたときは、通常だったら3ストライクでアウトのところを、「今だけは10ストライクくらいまでOKということにしよう」という具合に、失敗・やりなおし・最適化のための許容域を自分に与えておいたほうが楽です。

    あまりため込まないで下さいね。
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