12月のチャレンジ:「口を開く」前に「耳を開く」

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小さな頃から、口ばかりよく回る子供でした。

幼稚園になるころには、子供百科事典を端から端まで読んでは台所にいる母に「ねえ、ライオンはアフリカにいるんだよ」とか「 宇宙にはたくさん星があるんだよ」と、きかれてもいないことを口うるさくしゃべってばかりだったそうです。

持って生まれた性分はアメリカと日本で交互に生活するうちにさらに強調されていったようにも思えます。周囲にとけ込めない不安が先立って周囲の人にひけめを感じているせいか、どうしても「自分にだってこれだけのものがあるよ!」と、また聞かれてもいないつまらないことを話して回るクセがついてしまいました。

大人になってある程度意識的にこうしたクセを矯正することはできるようになってきましたが、それでも人の話を聞く以上に自分がしゃべっていることはいつも意識していました。対話よりも、自分の言葉を優先しているのです。しかし逆にいえば、**私にとってこの「欠点」は変えることで最も大きなリターンが期待できる「レバレッジポイント」**なのです。

そこで忘年会などで多くの人と話すことの多いこの1ヶ月、次の4点について特に注意し、毎日実践できたかをモニターしようと考えています。その4つは:

  1. 相手の話を聞き出す:自分から話すのではなく、効果的に相手にしゃべらせるような質問の仕方を考える。話を聞き出すことに成功するたびに、その回数を記録する。

  2. 人に興味を持つ:相手の出身地、趣味、好きな音楽や本、知らなかった側面を聞き出して、 プロフィールをキャプチャーしてゆく。

  3. 「でも」で始まる文章を使わない:私は相手の話を遮って「でも〜だよね」という風に言わずもがなのことを口にしてしまう悪癖があります。とりあえずこの1ヶ月はこのフレーズを禁じてしまうことにします

  4. 効果的なリフレーズをする:これは「第8の習慣」に載っているアドバイスでもありますが、相手の話を自分の言葉でかならずリフレーズして、相手の話を理解していることを伝えます。

です。この1ヶ月で長年のクセを改められるとは思っていませんが、とりあえずはこの4点を3週間実践して効果を見てみたいと思います。

そうそう、11月の「ライフハックの基本に戻る」という目標も、実践してみていろいろと感じるところや、発見することがありました。今後いろんな形で、このブログなどで発表していきたいと思います。

堀 E. 正岳(Masatake E. Hori)
2011年アルファブロガー・アワード受賞。ScanSnapアンバサダー。ブログLifehacking.jp管理人。著書に「ライフハック大全」「知的生活の設計」「リストの魔法」(KADOKAWA)など多数。理学博士。