ToDo リスト再考 (4) コンテキスト、そしてまとめ

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新年度にむけた自分の GTD システムの再構築シリーズ「ToDo 篇」。ずいぶんと回りくどく書いてきたのですが、まとめると「ToDo には実行可能なアクションだけをいれること」、「容赦なくアップデートを行うこと」、「プロジェクトリストと混同しないこと」ということになるかと思います。これで ToDo リストの役割と、何を入れるべきではないかという心構えが自分なりに明確になってきました。

最後に、見直したあとのコンテキストと、実際の ToDo リストの紹介です。

事件は「現場」で起きている

私にとって GTD が楽しいのは、「いまできること」だけに集中できるシステムを可能にしてくれる点です。そのためには非常に明確なコンテキスト、つまり「現場」のすみわけを行うことが絶対条件です。

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私はプロジェクトリストをOmni Outliner Pro で管理しています。Win / Mac の互換性を考えると Google Spreadsheet や単なるテキストファイルでもよかったのですが、まあ、Mac のソフトが好きですのでなんとなく。

ちょっと手を加えてありますが、私のコンテキストは基本的に右のようになっています。非常にオーソドックスな「仕事/家」の2分割に加え、両方にまたがっていつでもプロジェクトリストを更新し続けたいブログ関係と文筆活動のコンテキスト、それに「外出」「すきま時間」「買い物リスト」があります。

また仕事上で頻繁にやりとりのある1、2名の人や部署には Work コンテキストのなかに特別の位置を与えてあり、「小泉さん関係の仕事は」と思ったときにいつでもみれるようになっています。

私の場合、「いつでもできること」と「いまやらなきゃいけないこと」を厳格に分類したいという心理がはたらいていますので、Someday / Maybe 「いつかやる/やるかどうか検討」のコンテキストが散在しています。あるいはここまで分ける必要はないのかもしれません。これらのコンテキストも永久不滅ではなく、「最近使ってないなあ」と思うものはゆるやかに変化させてゆくようにやっています。自分で GTD システムを構築する方はあくまで参考程度にしてください。

複数の ToDo リストで自分を囲む

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昨日も紹介しましたとおり、ToDo リストは複数あってもかまわないものです。というわけで、仕事と家で冊ずつのロディア No.13 メモが待機しています。

表紙に「ToDo」とラベリングしているのはかっこつけるためだけではなく、放っておくと本当にメモ帳のように落書きをしてしまうので、「これは特別」と際立たせる意味合いがあります。

外出用には 43folders 式の Hipster PDA があり、表紙側がちょっとした速記、裏側は持ち出しの ToDo リストがはさんであります。この二つに加えて、本当にたくさんのポストイットと情報カードを使います。

オンラインで完結しているブログのような作業には、TaDa List, Backpack を使っています。Remember the milk は私の環境からだと通信がうまくいかないことが多かったこともあって現在使っていません(細々と試してはいますが)。

長かった ToDo 篇はこれでおしまいにして、次に進みたいと思います。次は GTD の一番の落とし穴、私も何度となく挫折してきた Weekly Review 「1週間レビュー」について、見直してみたいと思います。

堀 E. 正岳(Masatake E. Hori)
2011年アルファブロガー・アワード受賞。ScanSnapアンバサダー。ブログLifehacking.jp管理人。著書に「ライフハック大全」「知的生活の設計」「リストの魔法」(KADOKAWA)など多数。理学博士。