ライフハックLiveshow #46 と #47 は未来を望見する必見の回

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毎週日曜日夜10時から生放送でお届けしている「ライフハックLiveshow」がなんと放送47回目を迎えています。なんと年末を除けば1回も休みがありません! 主催者が感動しています。

私は映像畑での経験や訓練を持ちあわせていませんので何もかもが見よう見まねの手作り番組ですが、それでも、いつもお付き合いいただいているみたいもん!のいしたにまさきさん(@masakiishitani)、切り抜きジャックのタムカイさん(@tamkai)、Find the meaning of my lifeの酒井一太さん(@kazumoto)、R-Styleの倉下忠憲さん(@rashita2)のゲストのおかげで楽しい時間を届けられているのが最近感じられて嬉しいです。

しかしそれにしても今週と先週の#46「終わりの始まり」と#47「7 Years of Tweeting」の回は、ゲストの発言も冴えわたっていますし、語られている内容が「今起こっている出来事」の裏をつなぎあわせてゆく回で、やっているほうもゾクゾクしました。

自分でいうのもなんですが、必見の2回です!### #46「終わりの始まり」

Google Reader が終了するというニュースが駆け巡った週でしたが、同時に Android を統括していた Andy Rubin氏がなぜかその任を解かれるというニュースも流れていました。

特にAndy Rubin氏の退任はその重要性をどのように判断してよいものかわからないために、扱いが難しい情報でした。しかし一見結びつかないこの2つのできごとが後ろではつながっているのではないかという点を、いしたにさんが以下のブログの論考を起点として読み解いていきます。

Androidのリーダー、Andy Rubin氏が降ろされた件 | バイオの買物.com 制作者の頭の中

そして導き出されるのは、Google Reader が Google にとって持っていた「ログ」としての意味がビジネスとしては成立し得なかったのではないかという推論で、このくだりは聞いていただくより他にありません。

なるほどそう考えると、「Android の次」への布石、「Knowledge Graph」への移行の宣言、「author rankという新しいインデックス基準」のすべてがGoogleへの収入という軸から明快に説明できそうです。ラリー・ペイジ、恐ろしい子!

この回は深夜の放送にもかかわらず視聴者がずっと最後まで聞いてくださっていて、その様子がコメント欄の伸びでも感じられた印象深い回でした。

いしたにさん絶好調の回であります。

#47 「7 Years of Tweeting」

日本に一時帰国されていた松村太郎さん(@taromatsumura)をお忙しいなかお誘いして収録した第47回はツイッター7週年で何が変わったのか、ツイッター以前と以後のブログ、Google Keepの意味合い、そしていしたにさんの渋谷駅に関するこれまた必見の記事の良さがなぜ書いた本人にはわからないのか(笑)という話題に飛んでいきました。

渋谷駅から失われたのは東横線の古いホームではなく、始発駅・終着駅という基点 | みたいもん!

(最初の数分はスタンバイ時の映像ですので、飛ばして視聴してください)

松村太郎さんはサンフランシスコ在住ですが、ツイッターの本社を取材するなかで先だってのの大統領選挙を潮目としてツイッターの活用が大きく伸びていることを感じています。

ツイッター本社の人々は、日本で「天空の城ラピュタ」放映時に「バルス」の同時ツイートがツイッターの記録を塗り替えた現象を当初よくわかっていなかったのが、現在ではテレビとツイッターの合わせ技がこれほどにも効果的だということに気づいているといった最前線の話題が飛び出してくるのもさすがは現地取材の凄みです。

また会話の中から、なぜ日本人はツイッター上で「空気」を共有するのに対して、欧米人はそれほど「空気」が醸成されないのかといった考察も出てきて、このあたりは論文の一つや二つかけそうなほど奥深いです。

生の会話から新しい言葉が生まれる

この2回が特にしびれたのは、Google Reader 終了やAndy Rubin氏解任、あるいはツイッターの今と未来といったように、まだ定まっていない未来について会話を試みるうちに新しい言葉がうまれてくるからだったように思います。

これは何度でも繰り返して書いていますが、「今」をちゃんと把握して説明することができれば、生まれつつある未来も望見できます。

生放送という形式にこだわっているのも、視聴者がいるという緊張感のなかで答えが見えていない話題について話すことで新しい発見をしてゆくプロセスがとても刺激的だからです。そのプラットフォームとして Google+ Hangout は実に理想的です。

今週もまた日曜日午後10時には新しい話題、ネットに限らず、ゲームやアイドルや本やブログといった何かについてお話している予定です。

生放送でという方はぜひGoogle+の私のアカウントをサークルに入れておいていただければ、その時間の前後にオンエアの投稿が流れます。また、内容はあとでYouTubeにもアップされますのでそちらを視聴いただくこともできます。

堀 E. 正岳(Masatake E. Hori)
2011年アルファブロガー・アワード受賞。ScanSnapアンバサダー。ブログLifehacking.jp管理人。著書に「ライフハック大全」「知的生活の設計」「リストの魔法」(KADOKAWA)など多数。理学博士。