一時的にSNSを遮断したいときに利用できるStayFocusdとFreedom

コロナウィルスの影響で自宅からリモートワークをしている人が増えていますが、会社などからPCが支給されていない場合には、ふだん自宅で使っている端末を仕事で使うときに誘惑が多いという問題があるかもしれません。

もちろん仕事上のアプリが入っていなかったり、必要な情報にアクセスできないことも問題なのですが、ふだんくつろいでいる時間に自由に使っている端末を仕事に利用するときには、ついついいつもと同じ手癖でブラウザを開いてしまったり、気づけばSNSにアクセスして時間を無駄にしているということもあるでしょう。

こうしたときに登録したサイトを設定した仕事時間中にブロックする仕組みを作っておくと、自分の意思で管理しなくても、集中すべき時間に不必要なサイトにアクセスすることを避けることができます。

それを簡単に実現できるのが Chrome の拡張機能の StayFocusd と Freedom というサービスです。StayFocusd は基本無料で寄付に維持されている拡張機能で、Freedom は有料(でもその価値がある)サービスです。

StayFocusdを設定する

StayFocusd(なぜか StayFocused という綴りではないのですね)は Chrome の拡張機能ですので、クリックひとつでインストールすることができます。

インストール後は、拡張機能の設定画面で “Blocked Sites” に遮断したいサイトを入力します。一サイトごとに一行を利用し、“http://” の部分は入力する必要がありません。ドメインの一部を使うこともできますし、ワイルドカードの設定も可能です。

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手始めに、もっとも時間の無駄になりがちな Twitter や Facebook を入れてはじめてみるのがいいでしょう。

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次に、ブロックしている時間を入力します。注意したいのは、この設定は一度設定しても次に有効になるまでまる一日かかるという点です。サイトブロックを回避しようとして時間を変更しても、その効果はすぐに反映されるわけではないということですね。

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Blocked Sitesにのっているサイトを完全に遮断するのではなく、合計10分までは閲覧可能といった設定もできます。たとえばここを30分などに設定しておくことで、仕事時間中にツイッターのチェックをするとしても合計で30分にならないようにするといったことができます。

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StayFocusdは無用なサイトの閲覧を遮断して、集中力をとりもどすための拡張機能ですので、簡単には設定を変えられないようにしてあります。

設定を変更するために、多少難しい問題を解かないといけないというチャレンジ機能というものも設定可能で、冗談のようですが心が弱くて設定をすぐに変えてしまうという人は利用可能になっています。

もし、なにか設定ミスをしたり、緊急に Blocked Site に登録されているサイトにアクセスしなければいけない場合の例外ボタンはありませんが、拡張機能を削除すれば閲覧は可能になります。

シンプルで多機能なFreedom

FreedomはStayFocusdよりも広範囲に、ウェブサイトだけではなくアプリなどもブロックできるサービスです。また、ブロック条件、時間帯、条件を複数のデバイスで同期することが可能ですので、職場の環境、自宅の環境などにわけて設定することができます。

FreedomはiOSやAndroidといったスマートフォン上のウェブサイトのアクセスもブロックできますが、これはiOSだとコンテンツブロッカーの機能を利用して実現しています。

Freedomも、途中で設定を変えてしまっては意味がありませんので、「セッション」と呼ばれる禁止時間帯にはサービス上からでも設定が変更できないようにしてあります。

これをあまり厳しすぎる設定にしてしまうと、利用者本人でも変更ができなくなって管理者に連絡しなければいけなくなりますので、ほどほどに自分の行動が変化する程度に設定しましょう。

私は Freedom の手軽さと、複数デバイスの同期機能が好きで有料で利用しているのですが、ちょうど2020年の春である本稿の執筆時点で40%オフのセールが開催中です。永久に利用可能な Forever プランも6000円ほどになっているので、どうせ何年も使いそうだというひとは思い切ってこのプランでいってもいいと思います。

SNSから適度に離れる

コロナウィルスの影響が社会に広まるにつれて、SNS上でもさかんに情報がやりとりされるだけでなく、不安や怒りや苛立ちといったものも目立つようになり始めています。

いまは正しい情報をいち早くキャッチすることが重要な局面ですので、まったく情報を遮断してしまうのも考えものだと思いますが、その一方であまり一日中SNSを見ていたところで、たいして有用ではないでしょう。

ある欧米の小説家が、恐怖や緊張感でSNSの画面をスクロールしてチェックするのをやめられない状態のことを “terror scrolling” と表現していて、まさにそのとおりだと思ったのですが、恐れのあまりに離れられない状態になっているのならば、StayFocusdやFreedomといったアプリの力を借りて自分を引き剥がすのも有効でしょう。

気をつけるべきことも、やるべきこともある程度定まっているのですから、ぜひSNSとは適度な距離を保ちながら、安全に過ごしてください。

堀 E. 正岳(Masatake E. Hori)
2011年アルファブロガー・アワード受賞。ScanSnapアンバサダー。ブログLifehacking.jp管理人。著書に「ライフハック大全」「知的生活の設計」「リストの魔法」(KADOKAWA)など多数。理学博士。