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「身体の活動限界」を意識してトラッキングできるMisfit Shine 2



数年前までは新機種がでるたびにニュースだったフィットネス・トラッカーやウェラブル機器も、いまではすっかりと定着してどれを選べばいいのかわかりにくいくらいになっています。

Apple Watch のように腕につけたコンピュータにフィットネスの情報を取らせる高機能デバイスが登場する一方で、むしろ存在感を消してしまう、服装の一部分に溶けこませるか隠しておいてもよいウェラブルも潮流として現れました。

先日からレビューさせていただいている Misfit 社の活動量計 Misfit Flash と Misfit Shine 2 はまさにこうした「消える」ウェラブルの最先端です。しかも実際に長く使ってみると、「どれだけ活動できたか」よりも「どれだけのエネルギーが残っているか」をさりげなく意識できる点が気に入っています。

存在感の希薄さは、ウェラブルとしての優秀さ

今回はまだ日本で発売されていない Misfit Shine 2 を、Misfit社からいただいて長期レビューを行っています。最低でも1ヶ月はつかいこんでみないとなかなかこうした機器はわかりませんので。

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左側が新しい Misfit Shine 2、Flash はふにっとした触感でボタンを押せますが、Shine 2 はタッチセンサーですので表面は固く、大きなボタンのようです。直径30.5mm、厚さ8mm、重さは8.5gと、手品でさっと隠せるほどの存在感のなさです。

Misfit の特徴としてよけいなボタンやインジケーターがないというものもあります。軽く叩くとLEDが光って時刻を簡易的に表示し、当日の活動量を教えてくれますが、これもほとんとMisfit自体の生存確認ほどの意味しかありません。すべては接続しているスマートフォン側でやるのですから。

表面の装飾を極限までそぎ落としているので、逆に服や靴に溶けこませることが容易になっていますし、「デバイスを見る必要がない」というのが使用感の気軽さにつながっているのです。

存在感が希薄であることはウェラブルとして優秀だということでもあるのです。

歩数でもカロリーでもなく、ポイントで表示

Misfit に記録された活動量はスマートフォン側のアプリで確認しますが、ここにも独自の手法が使われています。

歩行距離や歩数、カロリーといった数値の推定は存在しますが、そうしたものは個々人によって意味が変わる数字でもあります。極端な例では、体重が非常に軽い人と重い人では、同じ10000歩歩くのは違った活動量なのです。

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Misfit はそうした要素を加味して、体重、身長、性別といったあらかじめ入力した情報によって活動量をポイントで表示します。そうすることで面白くなるのがアプリのなかのソーシャル欄です。

友人のその日の活動量がソーシャル欄に表示されますが、このポイントは個々人の身体の差を考慮したものですので、比較がフェアなのです。Misfit をもっている友人がいない場合でも、全世界のユーザーという仮想ユーザーに対して自分を比較することもできます。

上質な睡眠をログする意味

しかし、あまり体力のない私にしてみると、「どれだけ活発に動けたのか」という数字は調子のいい日には嬉しいのですが、ふだんはこのあたりで活動限界だという自分のリミットを意識するのに使うほうが有用です。

ここで Misfit のとても気に入っている機能として、非常に精度の高い睡眠トラッキングがあります。

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Misfit の睡眠トラッキングは就寝前にアプリ側で「これから眠ります」とボタンを一つタップしておくだけで、あとは自動的に行われます。実際に眠ったかどうかを動きから検知して、あとは「起床」「浅い睡眠」「深い睡眠」を自動的に区別します。

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これが非常に正確で、夜中に子供に起こされた時間や、明け方のまどろんでいる時間帯などにグラフがかなり整合しています。

このデータに信頼がおけるようになると、特に注意して管理するようになったのが「深い睡眠」の時間です。上の例では7時間28分の睡眠時間中、3時間29分、つまり47%が深い睡眠だったことになります。

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逆にこの日は、睡眠時間は3時間58分と短めです。遅くまでブログでも書いていたのか午前4時近くに眠っているわけですが、それでも深い眠りは2時間確保できています。

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というのも、きっと多くの人がそうであるように、私の睡眠パターンの多くが就寝から30-40分程度で一気に深い眠りに落ち、そこから1.5時間ほどの浅い場所を経てからもう一度深い睡眠になるパターンをもっています。

この2回目の深い睡眠を確保できたおかげで、寝起きはあまりよくなかったのですが一日仕事をするだけのパワーは回復していたのです。

この「深い睡眠」をなるべく毎日3時間以上確保するように睡眠時間を調節すつだけでも、体感する活動限界を伸ばすことができている気がします。

エネルギーを管理するサービスへ

ウェラブル、特に活動量計の分野のウェラブルは参入している会社も多くて競争が熾烈になっていますが、Misfit はそのなかでも特異なポジションをとっています。

簡単で、服にもとけこむデザインであるためにギークな人でなくてもなじめること、そしてそれによって単価が安いというのが第一に挙げられます。また、アプリの独自性によってソーシャルな活動量計としてもオリジナリティの高い製品になってます。

今後期待したいのは、もはや「歩数・カロリー・睡眠時間」を表示するだけではなく、私たち個人個人の生活を管理するためのサービスに進化していってほしいという点です。

金曜日に大事な出張がある? それならそろそろせめて6時間睡眠しておかないと出張前が厳しいですよ? といった活動力の管理ができると魅力的ですよね。

また、睡眠の管理ももっと能動的に行って「そろそろ眠らないと週に24時間の深い睡眠の確保ができません、パフォーマンスが落ちるだけでなく寿命が縮みますよ?」といったアドバイスをアプリができるといいですね。

つまり、活動量計の主戦場はデバイスそのものから、その有用性を引き出すアプリとウェブサービスの側に変化しつつあるということでもあるのです。

今後日本にさらに進出する Misfit がこの方面でどのような戦いを演じるのかに注目したいと思います。

(追記)

当初12月中に発売予定だった Misfit Shine 2 ですが、さまざまな経緯があって、1月に発売が延期しています。実はこれ、バグなどではなくて、製品クオリティを上げるためのあえておこなっているものなのですが、それについてはまた後日。


著者について

堀 E. 正岳

「人生を変える小さな習慣」をテーマとしたブログ、Lifehacking.jp 管理人として、仕事術、ライフハック、テクノロジー、文具、ソーシャルメディアなどについて執筆中。2011年アルファブロガー・アワード受賞。Evernote ライフスタイルアンバサダー。ScanSnapアンバサダー。この他のブログに、ライフ×メモ 、Climate+を運営しています。

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