「大きな満足」を与えてくれる、「小さな解決」を探す

Solution

最近紹介することが多い、The Happiness Project のこの記事を読んだだけでちょっと微笑むことができました。ありますよね、問題に集中するあまりに解決を考えるのを忘れていることって。

長年冷え性に悩まされているという著者は、学生時代はテスト中だとか、仕事中をするようになってからはタイプをしている間といった日常においても手が冷えてしかたなかったそうです。そしてずっとその「問題」をいまいましく思っていたそうですが、ある日自問自答したそうです。

「問題はなに?」

「寒さで冷たいという事よ」

「暖かくするにはどうすればいい?」

「一日中手袋をしていればいい」

「なぜそうしないの?」

「だってタイプしないといけないから」

そこまで自問自答して、そこでひらめきが。

「あの指先のない手袋を何で買わないの?」

「気取りすぎにみえるかと思って」

「気取っているって、あなたロシアの飢えたアーチストかなにかのつもり?」

最後のたとえがなんのことかさっぱり(笑)なのですが、言いたいことはわかります。「問題」に対して愚痴をいったり、問題を意識しすぎたりするせいで、逆に「解決を探そう」という視点での思考が抜け落ちてしまうこと、私にもよくあります。

これもマインドフルネスの実践の一種です。

自分が「問題」だと思っていることをただ「嫌だなあ」「どっかにいかないかなあ」というレベルではなく、ちゃんと解決方法が見えてくるまで正確に思考してみるという習慣が、「解決を探す」という思考のベースを作ってくれるといえそうです。

一見つまらないことにみえても、本人には大きな満足を与えてくれる「解決方法」って、そのままライフハックのことですね。

堀 E. 正岳(Masatake E. Hori)
2011年アルファブロガー・アワード受賞。ScanSnapアンバサダー。ブログLifehacking.jp管理人。著書に「ライフハック大全」「知的生活の設計」「リストの魔法」(KADOKAWA)など多数。理学博士。