iPhone OS 4 で真の GTD アプリが生まれる予感

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GTD の力は、「頭を空にすること」と「今、ここでやるべき事に集中できる」ということから生まれます。この後者の「今、ここでやるべきこと」という「コンテキスト」によって分類されたタスク管理こそ、iPhone の GTD アプリがもともと目指してきた目標です。

ただ、現時点の iPhone OS ではアプリのマルチタスクができないという制限がありますので、真の意味での GTD アプリはこれまで作れませんでした。

たとえば本当に GTD アプリが理想的に機能しているなら:

  • 「職場」コンテキストになった時点で最初にやるべきタスクをポップアップで示してくれる。

  • 「スーパー」の近くに行くだけで GPS の位置情報からそれを把握して「買い物があるよ!」とタスクをプッシュしてくれる

  • OmniFocus のようなアプリとカレンダーアプリが連携して、時間でしばられたタスクをタイムリーにこなせるように教えてくれる

ということができるはずです。

そうした夢のようなことが、本日発表された iPhone OS 4 で可能になりそうです。たとえばデモンストレーションを見る限りでは、他のアプリを起動しつつバッググラウンドで位置情報を常にモニターすることも可能なようですし、他のアプリを起動していても別のアプリからノーティフィケーションを送ることもできるようです。

サードパーティーのアプリからカレンダーにアクセス可能になったのも大きいです。こうした機能を使えば、タスクシュート風に「このリストのタスクをこなしていると今日眠るのは午前2時になるよ!」という表示を行うことも可能になりそうです。

まずは OmniFocus のような大手がこうした機能を実装してくれることに期待しますが、タスクシュートのようなアプリだったら自作してみたいですね。

堀 E. 正岳(Masatake E. Hori)
2011年アルファブロガー・アワード受賞。ScanSnapアンバサダー。ブログLifehacking.jp管理人。著書に「ライフハック大全」「知的生活の設計」「リストの魔法」(KADOKAWA)など多数。理学博士。