どこまで実践できている? ライフハックの 10 個の基本技

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ライフハックが多くなってくると、「そもそも基本はなんだったんだっけ?」「そんなにたくさんハックはいるのだろうか?」とちょっと思うようになります。

そんなときのために本家 Lifehacker で時を経ても魅力を失っていないもっとも生産性を向上する基本的なライフハック 10 選というものが紹介されていました。

多くはこのブログで紹介してきたものですが、いかがでしょう? あなたの日常にどれだけ浸透していますか?

まとめ訳で紹介しますので、ぜひチェックしてみてください。

  1. 上手な ToDo リストの書き方
    ToDo リストを作ったのはいいのですが、「仕事をする」「あれを片付ける」といった漠然としたものばかりが入っていることはないでしょうか。Gina の「実行可能な ToDoを作る」という記事では、「具体的なアクションを書くこと」「十分に細分化すること」「GTD を見習い、その場でしかできないことを書くこと」といったアドバイスがまとめられていて、ただの「不安の一覧表」を実際に実行可能な「命令書」に変える方法が書かれています。

  2. Web 検索を使いこなす
    簡単な検索で満足していないで、もっと高度な検索を使いこなすことで捜し物の時間を大幅に短縮して実際の仕事に取りかかることができます。

これはウェブだけでなく、GMail のような情報のたまり場についても同じで。メールを高度なフィルターで検索する方法などは、ちょっと時間を使って覚えておくと大幅な時間軽減につながります。

  1. GTD の tickler ファイルを使う
    Tickler file、いわゆる 43 フォルダーは「未来の自分」に書類を送るための仕掛けです。実際にこの Tickler ファイルを使わなくても、目の前にある紙書類を「アーカイブして未来の必要な時に瞬時に取り出せる」という仕組みを作っておくことは、机の上が広大雑然とした受信箱にならないようにするために不可欠なテクニックです。

  2. ユビキタス・キャプチャー
    アイディアはいつ、どこでやってくるかわかりません。だからこそ、自分にとってキャプチャーしたくなるアイディアを瞬時にとるための仕掛けを用意しておくことは非常に大事になります。これが、いつでも、どこでも、なんでも記録するユビキタス・キャプチャーの習慣と仕組みです。iPhone で Evernote を使ってやってもいいですし、情報カードを束で持ってさえいれば、ちょっとしたアイディアを書き留めるには十分です。

  3. タイマーを使ってダッシュで仕事をする
    集中力をいつまでも高めておける人なんていません。集中力を適度な状態で維持するためにも、ダッシュと休息のペースを作るのが上手なやり方です。

  4. Firefox の「検索にキーワードをつける」機能で必要な情報を指先に
    いつも Google で同じ情報について検索しているくらいなら、そのクエリーを Firefox のキーワード検索に登録していつでも呼び出せるようにしておきましょう。

これはたとえば自分のブログの過去ログを検索するときなどに力を発揮してくれます。

  1. ローカルサーチ
    元記事では Quicksilver を使ったアプリケーションやファイルの高速な検索と起動が紹介されていましたが、私はいまけっこう Google Desktop と Spotlight でこれをまかなうようになりました。

いずれにしても、自分のパソコンの中にあるファイルやアプリを一瞬で探せるようにしておくことは、大きな生産性向上の原動力となってくれます。

  1. Inbox Zero の習慣
    ずっと前に紹介したメールのための GTD、Inbox Zero を使い、なるべくメールからアクションをはぎ取って受信箱を空にしてしまいましょう。

Merlin はこのテクニックのことをピーナッツを例にとってわかりやすく説明しています。「メールはピーナッツの殻のようなものさ。そこからタスク、スケジュール、用件を取り出してしかるべき場所、たとえば ToDo リスト、カレンダー、手帳に移動したら、殻であるメールは削除するかアーカイブして目の前から放り出すのさ」

  1. キーボード・ショートカット
    マウスでなめらかに操作できている気もするかもしれませんが、キーボードから手を離さずに操作ができればできるほど、実際には反復運動が減って時間は節約できます。自分の使っている OS、あるいは主に使うツールのショートカットはもちろん、ギークに撤するならアプリを呼び出すためのショートカットも作成して利用するのが重要です。

  2. テキスト補完
    タイピングのスピードが向上すれば、それだけ仕事は加速してくれます。これはタイピングの生のスピード自体を向上させることでも実現できますが、いつも利用している単語は Texter や TextExpander といったツールを利用して一瞬で展開できるようにしておくとさらにタイピングのスピードは向上します。

Texter は日本語での扱いが不十分なので、Windows の方は ATOK / IME などの単語登録を利用することになると思いますが、これだって数十の短縮形を用意しておくことで普段の面倒なタイピングがずいぶんと楽になります。

これ以上ないくらい基本的な 10 か条だったと思うのですが、これらはいわば道路でいうなら舗装のようなもので走りやすいルーチンを作るためのライフハックに終始していたような気がします。

「今この瞬間の生産性」を向上させるためのハックはないのだろうかということでぜひこの 10 か条に付け加えたいのが当ブログのオリジナルである、Doing リストです。

Doing リストは ToDo ととても似ていますが、「7つ以上のことを記憶できない」といわれている脳の補助システムとして「今、まさにやっていること」を一時保管するためのリストです。

複雑な作業をしているときほど、極端に粒度の細かい Doing リストを使いこなすことで「次は何をするのだっけ?」と頭がアイドリング状態になることが少なくなります。

まるで忍者の手裏剣のように鋭い切れ味のこれらの 10 + 1 のテクニック、あなたの日常を片付けるのに、どれくらい利用していますか?

堀 E. 正岳(Masatake E. Hori)
2011年アルファブロガー・アワード受賞。ScanSnapアンバサダー。ブログLifehacking.jp管理人。著書に「ライフハック大全」「知的生活の設計」「リストの魔法」(KADOKAWA)など多数。理学博士。