写真で会話するFrontback reactの楽しさ

スマートフォンの前と後ろのカメラで連続した写真を撮影してシェアできるFrontbackに新しいreactという機能が加わりました。

シェアされた写真に写真でリアクションを加えることができるという、ありそうでなかった写真の楽しみ方なのですが、Frontbackだからこそ成り立つ独特な空気感があります。

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今まで通り Frontback を開くと、流れてきた画像の右側にreactのボタンが加わっています。

いつも美しいFrontback広報のEllisaさんと、いつもユーモア溢れる投稿をしているHimesoraさんのreactを例に選ばせていただきましたが、こんな風に画像で打ち合うようなやりとりが、簡単にめくれるインターフェースで展開します。

写真の中に写真が入って、作品の一部になったような不思議さ。これがreactなのです。

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Reactをつくるのも簡単で、普通に写真を撮影してコメントを加えるだけです。他の人にreactを見られたくないなら、鍵をかけて送り先の人だけに見えるようにもできます。

こんなこと、ほかの写真アプリやSNSでも簡単にできたように思えますが、そこはFrontbackだからこそうまくいきそうな面があります。

ライブ感覚を共有するコミュニティー

Frontbackは以前も取り上げた通り、前と後ろというだけでなく、事前・事後、私・あなた、ここ・あそこ、光・影、といった対比や時間の経過を表現することができるのが一番の特徴です。

つまりそもそもFrontbackの写真には反応したくなるような、驚きの側面が元から組み込まれているわけです。

またFrontbackではフォトライブラリーから写真を取り込めません。これはあえて、その場でその時に撮らないといけないというライブ感覚を大事にしているのですね。

Frontbackのコミュニティーはこれをよく理解した、驚きや、めずらしい印象をシェアすることに慣れた雰囲気が短い間に醸成されています。スパムも珍しいですし、なんだか温かいのですね。

それがあるからこそ、こうしたreactのように、ともすれば危ない機能も投じられるというのがあります。スパムもアビュースも、すぐに排除されるという自信があるのでしょう。

以前の記事ではマクルーハンの言葉を使って写真がホットな - 豊かな - 体験となることについて書いていました。

するとRicoh Thetaのような映像、Frontbackのような映像体験は、写真を「ホット」にして、それだけで体験として充分にしてしまおうとする動きだととらえてよさそうです。(Ricoh Theta と Frontback がもたらす「体験」する写真の世界

Frontback reactはそこに仕上げの一筆を加えるような機能で、この驚きのたいけんも、Frontbackの一部に取り込んでしまおうという試みに他なりません。

このreact機能、まだまだ始まったばかりで、これからも機能の追加が予定されているようですので、まずはいまからでも楽しんでみるのがよいと思います。

私もFrontbackにいますのでよろしければフォローしてください。海関係や、少しめずらしい構図での投稿を試してみることが多いので。

堀 E. 正岳(Masatake E. Hori)
2011年アルファブロガー・アワード受賞。ScanSnapアンバサダー。ブログLifehacking.jp管理人。著書に「ライフハック大全」「知的生活の設計」「リストの魔法」(KADOKAWA)など多数。理学博士。