ScanSnap iX100が究極のドキュメントスキャナーである3つの理由

快進撃を続けているPFUからまたすごい製品が登場しています。ScanSnap iX100、小型の S1100 の後継機となるこのドキュメントスキャナーは、これまで「あったらいいな」と思っていた全てを盛り込んできた野心作です。

スペックをみるだけで、iX100 は驚かされます。S1100 とほぼ同サイズ(2mmほど厚くなってる?)の筐体に、フル充電時に260枚のスキャンを可能にするバッテリー、デスクトップやモバイル機器と簡単につながるWiFi機能を搭載して、400gという重さ。

これはもう、イベントなどで名詞をスキャンする、ちょっと会議にもちこむなど、どんな場所でも活躍しそうです。

ただ、こうしたスペックはドキュメントスキャナーをこれまで使ったことがあり、用途がわかっている人には「おおお!」と狂喜する内容ですが、まだまだ家庭に一台もっていない人にはピンとこないかもしれません。

でもこのiX100、自信をもって全ての家庭に一台あってもよい「究極の一台」であると言える製品になっていると思います。

ScanSnapアンバサダーとして、評価用のiX100を使わせていただいていて見えてきたその理由についてまとめておきたいと思います。

1. WiFiとバッテリー駆動で、すべての場所がスキャンの現場に

先日 SnapLite の記事で書いたのは、これまでの図体の大きなスキャナーが入り込めない場所でiPhoneを使ったスキャニングが可能になることで、これまで撮影してみようと思ってなかったものがとりこめるという話でした。iX100 は紙用途のスキャナーですので、紙についてこれが言えるわけです。

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バッテリー駆動であるということは、家庭のなかでレシートのある場所に、子供のプリントがある場所に、スキャンしたいものがある場所に iX100 をもってゆくことができます。逆ではありません。スキャンしたいものの場所に iX100 が行くのです。

机のうえ、床の上、出先の喫茶店、教室で机から机に手渡されながら、路上で立ったまま。どんなシチュエーションでもスキャンできるなら、何が可能になるでしょうか?

2. 見えない部分で作りこまれた本当の快適さ

ハサミを引き出しから取り出して、設定しなければ使えないなどと言われたらイライラしてしまいますよね?

iX100はそうしたイライラを取り除くために、実に念入りに WiFi 連携機能を作りこんでいます。

Ix100

たとえば iX100 は本体前面のパネルを開くとすぐに WiFi ルータを探します。登録された WiFi ルータにパソコンがあるようなら、すみやかにそこでスキャンができるようになります。

そこでiPhoneから ScanSnap Connect Application を立ち上げると、iX100 は瞬時にそれを察知してモバイルからスキャンに切り替えます。これが本当に1秒、2秒というスピードなのです。

WiFi ルータのない出先なら、モバイル端末とのダイレクト通信が煩雑な設定なしにすぐに使えます。

いくらスキャンが速くても使えるようになるまでにじっと待つ必要があったり、設定を変えたりする必要があるのではハードルが高くなります。

iX100 はこの切り替えがほとんどユーザーの負担のないところまで洗練されているので、これなら家族全員がほぼ同じように使えるはずです。実際、うちでは幼稚園児にいま iX100 の使い方を教えているところなのです。

3. 次々に読み込ませても、折りたたんでいてもOK

iX100 がさらにすごいのは、多少斜めに名詞を放り込んでも、一枚が読み終わる前にもう一枚を差し込んでもちゃんと適宜スキャンをしてくれるという、人間の行動にあわせてくれる部分です。

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たとえば名詞乱れ打ち。右から左から、次々に読み込ませても iX100 はそれぞれを個別のものとして判別してスキャンしてくれます。これ、時間の節約という以上に、これまで人間がスキャナーに合わせてあげていたという感じがなくなるのです。

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あるいは「A3 / B4 見開きページ自動合成」という機能は、大きな定型用紙を半分に折って2回にわけてスキャンしても、重なり部分を自動的に判別して一枚の大きな画像にしてくれるというものです。

これもまた人間が「A3 は読めないよね…」と機械にあわせてあげていた部分を iX100 がさらりと実現してくれているわけですね。

機械・人間の境界を機械の側から攻めるPFU

数日間 iX100 を使っただけですが、こうした理由もあってすでに手放せないガジェットになりつつあります。

前回の記事でも「境界をぼかしてイノベーションを起こす」のが PFU 流だという話を書きましたが、iX100 についてはそれが実にさりげなく、使っていて快適になるように組み込まれているのです。

これはですね、これまでドキュメントスキャナーを使ってた人にはもちろんお勧めですが、家庭にこれがあれば便利かも、とピピッときた人にはぜひその直感に従って使っていただきたいものだと思います。

時間がありましたらこの iX100 が動作する様子など、動画にしてご紹介できればと思います。

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堀 E. 正岳(Masatake E. Hori)
2011年アルファブロガー・アワード受賞。ScanSnapアンバサダー。ブログLifehacking.jp管理人。著書に「ライフハック大全」「知的生活の設計」「リストの魔法」(KADOKAWA)など多数。理学博士。