東北被災地を訪れた Geekbeat TV のビデオブロガーたちとの会話から学んだこと
ブログを続けているとひょんなこともあるものです。
先日、松村太郎さん(@taromatsumura)のお誘いでアメリカのビデオブロガー・ポッドキャスターとして有名な Cali Louis さん、John Pozadzides さんら GeekbeatTV の方にお会いする機会がありました。
彼らは翻訳アプリ Tell Tell のプロモーションもかねて東北の被災地を訪問したところだったのですが、私自身はまだ被災地を広く訪問したことはないため、国と立場の逆になったような会話が新鮮でした。
そこで感じたこと、印象に残ったことは今回の「ライフハックLiveshow」で紹介しています。なんと帰国寸前に羽田空港から松村さんも参加してくださり、ビデオブログの現場について学ぶことができました。### 語られることでコンテンツ化する
Liveshow 内で松村太郎さんが触れたなかで特に面白かったのは、Geekbeat TV の彼らは目的地と予定は決まっているとはいえ、何を収録するかはあらかじめ決まってはいないというポイントでした。
たとえば GeekBeat TV で早速アップされている以下の動画も、日本ではビールにも注ぎ方があるという、日本にいる人ならば当然ですが、欧米の人には新奇にみえるできごとをその場で動画にしています。
これはメインストリームもテレビなどでは難しいことで、やはりブログ的な発想です。現地に足を運んでその目でみなければ何がコンテンツになるのかはわからない。だからあらかじめ予定を立てていませんし、なにかネタになりそうなものがあったらすぐに撮影が始まるのです。
これは言い方を変えると、写真を撮るだけ、動画を撮影するだけではダメで、そこに見る側に伝わる物語が見出され、語られるまではコンテンツになっていないということでもあります。
もっと情報の流れを越境したい
そういうライブ感覚をもった彼らが被災地を訪れて感じたのは、衝撃的なまでに「何もない」ということへの驚きだったようです。
Johnは津波が何もかもを押し流した土地に「爆弾を落とした所で何一つ違いがない、それくらい何もないんだ!」と言葉を強めていました。
それは日本人だったら使わない比喩かもしれませんが、欧米人である彼が復興のまだまだ遠い被災地を見て感じた「物語」でもあるのです。
GeekBeat TV の二人と話していて、なるほどブログの書き手は読者にむけて世界を解釈するストーリテラーなのだということを改めて納得しました。
越えてゆくべき壁は「被災地を知る人と知らない人」という界面であったり、日本と世界という界面であったり、話題を知る人と知らない人であったりするのですが、その都度、情報は単に右から左に流されるのではなく、語り起こされないといけないのです。
Cali Louis さんは長年のファンでしたし、アメリカのブロガーの空気に触れることができてとてもやる気が湧いてくるよい会になりました。ありがとうございました!
Liveshow では上記の話題だけでなく、ビデオブログを日本で行う難しさや英語ブログの可能性などについてもまとめています。
ぜひ御覧ください!