私のあとに、道は出来る: 生産的にルールを破る方法
How to Break All the Rules | Lifehack.org
「ここでのルールのうち、いくつはねじ曲げる事ができる。そして残りのルールは破壊できる」は映画「マトリックス」の中に出てくる台詞ですが、この言葉はとても気に入っています。
「このようにしなければいけない」、「こうするのが常識だ」というルール・常識、あるいは掟というものは長い時間をかけて醸成されただけに、膨大な経験知の結晶化したものです。容易に打ち破ることはできません。
しかし新しい状況に対応し、現状を打破するためには、こうした経験知はむしろ無用の長物である可能性もあります。卵を立たせたコロンブスの逸話を引用するまでもなく、上手に掟を破って「心を開放する」ことは新しい可能性を生み出してくれます。
Lifehack.org の記事に「全ての掟を破る方法」という記事がのっていて、このあたりの真理をついていましたので、いつもの通り著者の意図を勝手に解釈しながら意訳でご紹介します。
掟破りの極意
掟破りは、まず掟を守れることが第一条件:シンコペーションを演奏したいなら、まずは拍子にあわせられなければいけません。まずはゲームのルールを全て守る事ができてこそ、それを破ることができます。
掟破りは、掟のつたなさではなく、その優れた所から力を得る:ゴッホの美しさは、ゴッホ以前にやってきた絵の美しさの上に成り立っています。掟が破られるのは、掟が無用になったからではなく、それでは満足がいかなくなったからに過ぎません。既存の良い物から力をもらいながら、新しいものを生みだすための破壊なのです。
一つ掟を破ったからといって、まだいくらでも破る余地はある:ルールは有限ですが、でもそれを越えたところには無限の可能性があります。生産的に掟を破る事が良い物を生み出すことは多いですが、それでもさらに上をいく「よい破り方」があるものです。常に最上の破り方を探すことが、限界を超えるマインドセットを作ってくれるわけです。
掟を破るのには、理由がある:何も知らない人は、無知から掟を破るけれども、経験のある人は熟考の末にそれを踏み越えてゆく。掟を破るのが良いことなのではなく、そこには必然がなければいけないということになります。
掟を破る事の、結果は引き受ける事:本人は意図をもって掟を破っていたのだとしても、他人に理解されなかったり、迷惑をかけることはありえます。掟を破る以上、その責めは甘んじて受けなければいけません。
4HWW の Tim Ferris は著書のなかで Be a good trouble maker 「よいトラブルメーカーになれ」と書いていますが、これも最近肝に銘じるようになった言葉です。
「ルールに基づいて行動しなければ」とおもうあまりに、道をたどることばかりに気を取られていたのでは、チャンスを見落としてしまいます。頭ばかりが空回りする自分にはちょっと痛い言葉ですが、刺激的で憧れます。