Flickr で自宅の位置を隠しつつ写真を公開できる「ジオフェンス機能」が

Geofence 1

Flickr でもっとも利用されているカメラは iPhone です。そして iPhone で撮影すると自動で位置情報が写真に付加されていることがよくあります。

外出先で撮影する場合はいいとして、「写真は公開したいけど自宅の正確な場所を公開したくない」という人にとって位置情報を削除するという面倒な作業がありました。

それを改善する「ジオフェンス Geofence」機能が flickr に追加されました。10箇所までジオフェンスとその半径、そして公開範囲を指定しておけば、写真の位置情報を隠すことが可能になります。

ちょっと誤解しやすいのでポイントを備忘録のためにまとめておきます。Flickr のジオフェンスは、中にある写真のプライバシー設定を変えるわけではありません。つまりジオフェンスを設定して公開範囲を「家族」にしておけば、その中にある写真が家族にしかみえない、というわけではありません

ジオフェンスは写真の位置情報に対して有効になります。たとえば自宅周辺500mにジオフェンスを設定しておけば、自宅の500m以内で公開した写真は地図上に表示されないわけです。

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たとえば「横浜にすんでいるんです」と周囲に口にしていても、「横浜のどこか」をあまり詳細に公開したくない場合に、この機能を使えば写真の位置情報から行動範囲がばれることがなくなります。場所をぼかして写真を公開する機能なのですね。

といっても、オリジナルの写真をダウンロード可能な設定になっていると、その写真ファイルの EXIF データから位置を拾うことは可能ですので、気になる人はそもそもオリジナルファイルのダウンロードができないようにしておくのがよいでしょう。

p.s.

ところで Flickr で地図といえば解像度が低くて使えないものという印象がありましたが、ジオフェンスの設定で利用されている地図は高解像度の ZENRIN の地図でした。

しかし Flickr 本体の地図はまだ日本について東京近辺以外は解像度が低いままのようです。ようやく、日本の地図についてもアップデートが近いのかと、期待したくなります。

堀 E. 正岳(Masatake E. Hori)
2011年アルファブロガー・アワード受賞。ScanSnapアンバサダー。ブログLifehacking.jp管理人。著書に「ライフハック大全」「知的生活の設計」「リストの魔法」(KADOKAWA)など多数。理学博士。