Evernote ついに日本語対応へ。始めるならば今!

evernote-roadmap.JPG

ひょんなことから、来日している Evernote の CEO と開発者の方といっしょに食事をするという機会を得ました。たいへん光栄なことでよろこんで出席したのはいうまでもありません。

ほかにも多くの著名ブロガー、有名人がいらしていて何も飲む前からほろ酔い加減で参加していました。

今回の Evernote の方のお話で最も興奮したのは、これまで英語版のクライアントしかなく、画像に対する言語認識も英語しか対応していなかった Evernote の日本語対応と、今後のロードマップをきけたことでした。重要な点だけを以下にまとめておきます。

  • まず来月、**UI が完全にリデザインされた iPhone 版の Evernote が登場します。**新機能として、ノートを iPhone に完全にダウンロードして同期させる機能が追加されます。

  • すべてのノートをダウンロードできるようにするのか、一部の条件に従ったノートだけなのか、それどもクォータを設定して一定容量だけを常に保持するようにするかは検討中だそうです

  • 日本語化は 2010 年 6 月までに完了する予定で、もちろん日本語による画像認識機能もリリースされる

  • すでに基本的な日本語画像認識はできていて、宴会の場で簡単な名刺の名前を認識するデモンストレーションが行われました。

Evernote を支援しよう。今すぐできること

CEO の Phil Libin 氏とは向かい合ってお話を聞くことができたのですが、強く感じたのは彼が非常に日本びいきで、日本語化に向けた取り組み方には本気であるということです。

「外国の Evernote ユーザーのうち、日本は最大勢力の 23% を占めていて、これは2位のイギリスの 12% の倍だ」 と彼は強調していました。

「日本のユーザーとブロガーたちの支持は、私たちが Evernote を開発するための資本を集める上で、決定的な役割を果たしたんだ。だから私たちは日本のユーザーにとても感謝しているし、日本語をちゃんとサポートして、使いやすい環境を作ることでコミットしたい」

この言葉はとても信頼できるものでした。そして Evernote に大事な情報がたくさん入っている私としては、ぜひとも彼らの未来が明るく、本当に末永く(Ever)サービスが続いてほしいと願っています。

なので、普段こうした呼びかけはしないのですが、読んでくださっている Evernote ユーザーのみなさんに、この心意気に答えるためにもぜひ Evernote の支援をお願いしたいと思います。

できること1:Evernote アンケートに答える

みたいもん! のいしたにまさきさんが Evernote の利用状況に関するアンケートをとっています。この内容は今回お会いした Evernote の中の人にも伝えられる予定ですので、日本のユーザーのユースケースを伝える大きなチャンスです。時間を作っていただいて、アンケートにご協力ください。

できること2:プレミアムユーザーになる

プレミアム・ユーザーは 500MB のアップロードが可能になりますが、実際のところ、どれだけのユーザーがこの 500MB を使い切っているのか? ときいたところ「あまりいない」ということでした。

じゃあプレミアム・ユーザーになるのは意味がないのかというとまったく逆です。ほとんどの人が使い切ることがないほどのメモをアップロードできるということは、「もう今月はこのくらいにしておこう」といったリミッターがなくなることを意味します。

Evernote のようなツールは使い込んで初めて真価を発するものです。ですので、この心理的リミッターを外す価値はとても大きいのです。

できること3: メモをとりあえず 1000 件までいれてみよう

一つの目安ですが、Evernote が本当に使いやすくなってくるのは、メモを 1000 件入れたあたりからです。情報の編み目が作られ、検索でひっかかる情報が増えたあたりから、とたんに楽になってきます。

「でも、あまりメモをいれるとあとで探せなくなってしまう気がして怖い」と考えているようなら、これが第二のリミッターです。

以前ライフハック・トークで堀流の Evernote のノート整理法と、佐々木流タグ整理法を紹介しましたので、こちらも参考にしてください。

なぜこれが重要かというと、こうした見た目にわかりやすい数字があることが、Evernote に出資する投資家を納得させて海外言語をサポートする説得材料になるのだそうです。

「日本には、尋常じゃなく Evenote を使うヘビーユーザーが多いようだ」こうしたデータが得られれば、それはさらに日本向けの機能を開発するための判断材料になることでしょう。


というわけで今後日本でもユーザーがぐっと増えそうな予感のする Evernote の今後について、ちょっと興奮気味の記事でした。

ネタフルでも今回の夕食が記事になっています。実は私もさりげなくネタフルデビューしてしまいました…が、下向いてる! 惜しい!

こちらもどうぞよろしくお願いします!

DSC_0168.JPG

会場となった「豚組」のしゃぶしゃぶをのぞき込む Phil と奥さん。料理も絶品でした!

DSC_0184.JPG

こちらが開発などの中の人の Alex Pachikov さん。

堀 E. 正岳(Masatake E. Hori)
2011年アルファブロガー・アワード受賞。ScanSnapアンバサダー。ブログLifehacking.jp管理人。著書に「ライフハック大全」「知的生活の設計」「リストの魔法」(KADOKAWA)など多数。理学博士。