繰り返しの多いキーボード入力を劇的に早くする3兵器
キーボードでメールの文章を書いていると「ああもう、あとの文章はわかってるだろう?」とコンピュータに向かって言いたくなるほど繰り返しが多いことがあります。 住所だとか、メールのあとの署名だとか、「よろしくお願いします」などの定型文などです。
思えばコンピュータで仕事をするのが当たり前になってこのかた、私たちはほとんどの時間をタイピングに使っています。この時間を最適化するのは時間節約の大きなチャンスだといえます。
ある程度は Atok の変換辞書にいれておいて、 「よろ」で「よろしくお願いします」と変換されるようにするなど、タイピングのショートカットのようなものを用意していますが、住所や HTML などになってくると、それでは足りなくなってきます。
そんな多様なタイピングのわがままに答えてくれる Mac OS X の3つのアプリケーションをご紹介します。
TextExpander2:
Mac OS X のシステム環境設定にインストールされるこのアプリは、「ttime」といった英文字の入力に反応して、自動的にそれを「10:30 午後」といった文字に変換してくれます。システム全体に適用されますので、Word だろうと ブラウザ内であろうとキー入力を節約できます。文字だけでなく、画像も入れられますし、スタイルを付加することもできます。TE2 になって、登録しているスニペットを .Mac で共有できるようになったのがとても魅力的です(詳しくは 43Foldersの記事 に紹介されています)。
自分でたくさんのスニペットを作って管理することもできますが、すでに提供されているものをつかうことでありがちな typo を自動的に直すことも可能になります。
Windows なら Lifehacker で提供されている Texter が同様の機能を提供していますので使えるかもしれません(未使用)。
MailTemplate:
ブロガーでもない限り、なんといっても私たちが毎日一番書いているのはメールです。メールこそ繰り返しの多い文章ですので、テンプレートをいくつも作っておくと、メールの返事を一から書く事に対するストレスをいく和らげることができます。
MailTemplate は Mac OS X の Mail.app でそうしたテンプレートを作成して管理するソフトです。MailTemplate は英語文のメールに便利なツールですが、日本語でもテンプレートを作成することは可能です。使ってみると、それこそ宛先ごとにテンプレートを作成したり、「質問に答える文章の体裁」「照会文の体裁」というように、メールを書き始めるための骨組みを自動で作れるようになります。
iClip4:
ウェブページなどから繰り返しいくつもの文章をコピーしたりする場合に、ブラウザと他のアプリの間をいったりきたりしていませんか?こういうときに便利なのが iClip4 です。このアプリはいってみれば「何でも、何度でもコピーして呼び出せるクリップボード」です。
あとで呼び出したい文章や画像の一部分など、コピーできるものはなんでも連続してコピーして、あとから好きな順序でペーストしてゆくことができます。iClip4 の操作方法については以前にも紹介しましたので、そちらを参照してください。
いかがでしょうか。これらのアプリケーションはそれぞれ似たような機能をもちながらも、通常入力、メール作成、クリップボードという、キーボード入力の異なるボトルネックを解消してくれます。一日に何千回(何万回?)も打ち続けるキーボード入力だからこそ、繰り返しの多い入力を少しでも減らしていると、気づいていないうちに分単位で時間を節約できることが期待できます。
ふだん Windows を使っていないのでよく知らないのですが、似たようなアプリケーションは Windows にも多数あると思います。おすすめがあったら、ぜひコメントにお願いいたします。