Fantastical 2 for Macでカレンダーは時間管理の武器になる
みなさんはカレンダーアプリに何を期待していますか?
予定を忘れないように管理できること? 予定の前にリマインダを通知してくれること? いずれにしても、カレンダーは予定を一時的に頭の中から追い出し、より複雑な予定を組んでも大丈夫なように、私達をサポートしてくれます。
カレンダーは意外に見落とされがちなのですが Todoist や OmniFocus といったタスク管理アプリ、メール管理アプリなどと同じくらい重要な生産性アプリなんですね。
カレンダーアプリといえば、ウェブ上のGoogle Calendar、OSXのデスクトップ上のカレンダーなどが代表例ですが、実のところOSX上ではここ最近高機能なカレンダーが不足していました。
そこにやってきたのが、Fantastical 2 for Mac です。もともとメニューバーの小さなアプリだったFantasticalが、今度はフルカレンダーアプリに変身し、日本語ローカリゼーションも、日本語による自然言語認識も搭載して登場です。### すばやく予定を探せるフルカレンダーアプリ
Fantastical 2の最大の変化は、フルカレンダーアプリに進化した点です。これまでのメニューバーのミニカレンダーも呼び出せますが、予定の管理はこちらのカレンダー・ビューで行います。
こちらがデフォルトの週表示のビューです。左右にタッチパッドをフリックすると臭が前後に切り替わるとともに、月間表示もタスクリストもすばやく切り替わります。
こちらが月間ビュー。今度はタッチパッドの動きは上下となって、予定を月ごとに管理できます。
小さなことなのですが、このタッチパッドのフリック方向の違いがインターフェースの動きの違いに直結していて、いまは週表示なのだ、いまは月表示なのだという「触感」にもにた感覚を与えてくれます。
これが意外に大事で、Fantastical 2 の随所にこうした、いま自分はなにをしているのかをさりげなく意識させてくれる工夫が凝らされています。
カレンダービューでは一日の予定も詳細に見ることができます。マウスのクリック&ドラッグで予定をさくさくと入れられますので、明日の予定を立てておくのにはこのビューがいいでしょう。
さて、これらのビューは常に切り替えるはずですので、Fantastical上でのショートカットはまず最初に覚えておくと操作に自信がつきます。コマンドキーと数字を使って予定の俯瞰から今日の予定まで自在に移動してみてください。
予定を増やしても安心できるカレンダーリスト機能
ほかの似たようなアプリに対する大きな優位性が、このカレンダーリスト機能です。「仕事の予定」「家庭の予定」といった具合にカレンダーごとに予定を区別して入れている人は多いと思いますが、カレンダーリストはこれを大きな集合で管理します。
たとえば「仕事」というリストのなかに「会議」「アポイント」「時間確保」といったカレンダーを含ませておき、「家庭」というリストのなかに「休暇」「学校行事」「家族予定」といったカレンダーをいれて切り替えることができるわけです。
もちろんリストは重なっていてもいいので、組み合わせは無限に広げられます。これはちょうどGmailのラベルのように、どんどんと追加して活用するのがいいでしょう。このあたりで、もはや頭では記憶しきれない複雑な予定もFantasticalに任せられるようになってきます。
そして待望の、日本語自然言語認識
そして今回の Fantastical 2 for Macに追加されたのが、英語版でとても人気のあった自然言語による予定の追加です。
実はこの機能についてはベータ版の頃から利用させていただき、バグ抜きなどにも参加していたのですが、どんどんと頭がよくなってきて、ちょっと意地悪な入力でもパースしてくれるようになりました。これを一番納得してもらうには動画が一番いいでしょう。
最初のあたりでは「26日 旅行」「11時 会議」のように易しい例を入れているのですが、それでも「日」が入っていれば終日イベント、「時」が入っていれば現在時刻から自動で判別して今日や明日の時間にイベントを登録してくれます。
しだいに、「明日の11時に会議」などと続けて入力しても、「五時」と漢数字でいれてもFantasticalはちゃんと理解してくれます。これを音声入力で決めるとなかなか気分爽快ですよ。
カレンダーは生産性アプリ。時間を節約してくれる
さて、このFantastical 2 のリリース、開発をしているFlexibits社の2人は今回の日本語化をとても真剣に考えていて、リリースに先駆けて来日してメディアにPRをしたり、イベントを立ち上げたりしていました。
そのようなわけもあって、先月の記事で告知していたようにイベントで私もお手伝いをさせていただいていたのです。
イベント当日の話題では非常に興味深い話題がいくつかでてきました。それはFantasticalを開発するにあたって、それが単なるカレンダーアプリではなくて、仕事や生活を楽にして、より生産性を上げるものではなくてはいけないというCEOのマイケル・シモンズさんの強い信念です。
1年近い時間をかけて自然言語認識機能を日本語向けに開発していたのも、その部分が中途半端ではクリック数や操作の手順が増えてしまう、それではFantasticalではないという気持ちがあったからだといいます。
Fantasticalはカレンダーアプリのなかでもちょっと高い部類に入ります。「カレンダーに4000-5000円?」と思う人もいて当然だと思います。
でも毎日無数の予定をまかない、すばやくそれを登録、削除、調整して俯瞰するための時間は馬鹿になりません。ましてや、カレンダーに限界があるから時間管理に限界があるのでは残念すぎます。
Fantasticalのインターフェースと自然言語認識機能は、こうした時間との格闘をラクにするために設計されているのです。
試してみたい!というかたは AppStore版ではなく、Flexibits社のウェブサイトから無料ダウンロードで試してみるところから始めてみてください。すくなくとも自然言語認識機能だけはいじめてみる価値があります。つかってみるとなかなか可愛くて捨てづらくなりますよ。