その場の全員と一度に「名刺」交換できる Evernote Hello Connect がすごい

Hello hero

去年、サンフランシスコ郊外にあるEvernote本社に行った際、その場の流れで社員のAll Hands Meetingに参加させていただく機会がありました。

CEOのPhil Libinさんは会議の最後になって「さあ、ここでちょっとおもしろいことをしよう」といってiPhoneを片手に社員を促しました。Evernote Hello Connectとしてリリースされることになる新機能のテストを全社員で行おうというのです。

その場の全員がiPhoneを開き、Philから送信される電子音を待ちます。私もテスト用にいただいたアプリを開いて待ちました。そして数秒後、その場にいた70名以上の「名刺」情報が一気に私のEvernoteに流れ込んできました。

“It Worked!” 「うまくいったようだね!」

全員が「これはすごい」という表情で笑顔になりました。私も興奮していました。「名刺」交換の新しい姿、それが Evernote Hello Connectなのです。### Evernote Hello 2.0 の使い方

Evernote Helloは「出会い」を記録するためのアプリです。

たとえ以前会ったことがある人でも、場所にチェックインするように「その人」にチェックインすれば「あのとき、あの場所で、この人に会ってこんな話をした」という記憶が記録できます。

もちろん初対面の人とは「名刺交換」をするような感覚で、互いの情報を交換することができます。

以前のEvernote Helloは出会い情報を登録する部分で多少面倒がありましたが、2.0 ではそこが大幅に改善されています。

Facebook/LinkedIn連携

相手のメールアドレスを入力すれば、Facebook/LinkedInと連携して必要な情報をたぐり寄せることができます。もちろん手動での入力も可能ですが、すでに SNS を使っているなら最新の情報がここから取れるのは大きなメリットです。

Hello profiles

カレンダーから追加

カレンダーにすでに人が登録されているなら、その情報を利用してEvernote Helloは「出会い」をチェックインします。カレンダーに登録されているミーティングの直前・直後、あるいは最中にアプリを開けば、登録されていてる人のうち出席者をタップして出会いを記録できます。

名刺スキャン(プレミアム機能)

名刺をもらったら、その場でそれを撮影すると名前や住所などといった情報が自動で取得されます。いまは Evernote Hello のお試し期間ということでこの機能が全てのユーザーに開放されていますのでぜひ試してみてください。

Hello Connectを使う

これがPhilが会議で使用した魔法のような機能です。まず全員がEvernote Helloを開きます。そしてそのうち1名がHello Connectを起動します。

すると電子音によるコールが行われて、その音を受信したすべてのデバイスが応答して「出会い」が登録されます。たとえばこれ、満場の会場でステージの上からやってもよいわけです。

もし周囲の雑音で電子音が聞こえない場合は、4桁の暗証番号をその場の人に伝えればそれを使って周囲の人を一度に登録することが可能です。

この機能については動画を見たほうがわかりやすいかもしれません。

セミナー、イベントなどで名刺交換にかける時間は自己紹介をテンプレート化するという意味において必要なことかもしれませんが、Evernote Helloを使えばお互いに名刺情報の管理やスキャンといった煩わしさをバイパスすることができます。

あまりに過小評価されているEvernote Helloをもっと盛り上げたい

「名刺」という形にこだわっていると、出会いの意味が薄れてしまう。これが私がEvernote Hello 2.0 をみて強く感じたことです。

Evernote Helloの「出会い」チェックインは「名刺」を抽象化しているのではなくて、「出会い」をEvernote上で扱えるように抽象化しているという点がポイントです。そして出会いこそは、覚えておきたい本質の部分なのです。

Evernote Helloでチェックインすればいつ、誰と、どこで、何をしていたのかを手軽に記録できます。そしてこの Who、Where、What、Whenは付随する記憶を定着させる強固な足がかりになるのです。

もし、名刺というものがなくなって全ての出会いと情報の交換をこうした「チェックイン」としてできたらどうでしょう?

名刺は古くなります、場所と時間というコンテキストを忘れて「どこで会った人だっけ?」という状態になります。でも「チェックイン」という形を取るなら、名刺としての良さをすべて失うことなく、それ以上のメリットを受け取ることができるのです。

私としては紙の名刺が嫌いという事もあって(笑)、この流れを強く進めたいという気持ちです。Poken みたいに消えてほしくないなあ。

というわけで、もしどこかで私をみかけたら、ぜひ Evernote Hello で出会いを記録させてください。

[ Evernote Hello App

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堀 E. 正岳(Masatake E. Hori)
2011年アルファブロガー・アワード受賞。ScanSnapアンバサダー。ブログLifehacking.jp管理人。著書に「ライフハック大全」「知的生活の設計」「リストの魔法」(KADOKAWA)など多数。理学博士。