先送り防止のためにできる「なにもしない」という選択肢

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「やるべきこと」はわかっている。けれどもできない。こんな、なにかを先送りしている気分は最悪です。

こうしたときに使える簡単なテクニックとして「なにもしない」というものがあると The Happiness Project の記事 で紹介がありました。「なにもしない」? どういうことでしょう。

このテクニックはレイモンド・チャンドラーの執筆の習慣から発想したのだそうです。チャンドラーは少なくとも毎日4時間を執筆にあてていましたが、その時間中は自らに書くことを強制するのではなく、「書くこと以外は何もしない」ということを実行していたのだそうです。

私たちはしばしば、本来「やるべきこと」のかわりに別のことで忙しくしてしまいがちです。緊急にみえる仕事、フォルダいじり、ウェブサーフィン、ソーシャルネットワークでの時間つぶしなどです。

そのかわりに、「やるべきこと」をしているのでなければ「なにもしていない」時間を持つことをこの記事では薦めています。なるほど、何もしていなければ、いずれどのようにしたら手をつけることができるかクリエイティブになってきます。

いま思えば、私も意識せずともこの方法をとることが多かったように思います。人はなにもしないで5分と座っていることはなかなかできません。責任感のあるひとならなおさらです。

無理に自分を「やるべきこと」にさせることができなくても、「5分だけやってみようか」とか「別の切り口からはじめてみよう」といったようにクリエイティブな解決方法と向き合うことができれば突破口は開きやすくなります。

それにはひとまず、「やるべきこと」しかしない時間スロットを作るという話というわけですね。いかがでしょう? 「なにもしない」ことで先送りを打ち破ったという人はいますか?

堀 E. 正岳(Masatake E. Hori)
2011年アルファブロガー・アワード受賞。ScanSnapアンバサダー。ブログLifehacking.jp管理人。著書に「ライフハック大全」「知的生活の設計」「リストの魔法」(KADOKAWA)など多数。理学博士。