一年の総仕上げに2010年のレビューを [活用編]

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「来年はこういうことをしよう」「こんな目標を実行しよう」

そうしたことを考えるだけで、なかなか実行しなかったという経験は誰にでもあるのではないでしょうか?

実は昨日、一年のレビュー「収集編」で扱ったのはまさにこの部分でした。多くの人が立ち止まり、不十分に終わってしまうポイントまでを先取りしてやっていただいたのというわけです。

こうして2010年に不十分に終わったこと、2011年に実行したいこと、2012-2016年に実行したいと思っていることを紙の上にキャプチャーしたら、今度はそれをアクションと紐付けることで2011年をスタートダッシュで始めましょう。

活用1:一つの「やりたいこと」に対して2−3個のアクションを付ける

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「やりたいこと」の多くはそのままではアクションを含んでいません。「英語を話せるようになる」というテーマを掲げたとして、1月になった時点で何を始めるのか、いつまで続けるのか、どのような条件が成立したら「実行した」というフラグが立つのかが不明なのです。

そこで、2011年に実行したいと考えていることの一つ一つに対して、2−3個のアクションを考えるところから始めましょう。

「まず最初にやること」を結果に近づける

実現させたいと考えているアウトカムの一つ一つについて、まずいきなり実行できるアクションを考えてみましょう。

旅行にいくならいきなり日程を決めてしまう、英語を学びたいと考えている人なら1月4日から申し込みが始まる TOEICテストの申請をいきなり最初にもってくるなど、なるべく結果を先取りするようなアクションをもってくるのも一つの手です。

たとえば私はクリス・ギレボーさんが主催する6月にオレゴンで開催されるWorld Domination Summitに参加する予定ですが、この時期に海外にいけるのだろうか?という不安はさておき、とりあえず Travelocity で航空券を押さえるところまではやってしまいました。

先に航空券があれば、「本当に行けるのか?」という不安よりも、「いかにして行こうか?」という発想に切り替えられるからです。

時間の確保:

アクションが一度ですまない、継続を必要とするものなら一日における時間を設定しておきます。必要に応じて、24時間の時間スケジュールを調整する必要があるでしょう。

活用2:アクションを1月から12月にかけて展開させる

アウトカムに紐ついたアクションが出てきたら、カレンダー上、なるべく前半である1月から6月にそれらを割り振っていきましょう。

このあたりから、ずいぶんと計画性が高まってきます。たとえば2011年にやりたいことが30個あったとして、そのすべてを1月から2月に割り振るのは現実的ではありません。

もっとも実現させたいものを優先的に、アクションを並べていきます。こうしたスケジュールを作るのには、3月末、6月末といったタイミングでマイルストーンを設定するという意味合いもあります。

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活用3: メトリックを設定しておく

「やりたい」と思ったことが実現できない大きな理由に、「何をもって完了とするか?」が決まっていないからという場合があります。

たとえば「本をもっと読む」という目標を立てたとして、何冊読めばそのゴールを達成した事に鳴るのでしょうか?

そこで読む本の数、走る距離、旅行にいく回数、貯金の額、メジャーなアクションをいくつ実現する、といったような数値で進捗を捉えられるようにしましょう。

2011年のロードマップを設定しよう

クリス・ギレボーさんのサイトではこうした目標とアウトカムを設定できる Excel の表がダウンロードできます。これは英語で書かれていますので、若干簡略化して、日本語で記入できるものをこちらに用意しました。

私自身は、2011年の Lifehacking.jp は「うっかりやってしまった」一年にしてみようと思っています。2010年はネタとして書かずにセーブしていたり、もうちょっと準備してから実行しようと思って先送りにしたことが多かったので、それをあとさき考えずにとりあえず出してしまえる、そんな一年にしたいと思います。

2010年も残すところ今日一日ですが、今日一日を有効にレビューに活用して、2011年をアクションでスタートできるようにしましょう!

堀 E. 正岳(Masatake E. Hori)
2011年アルファブロガー・アワード受賞。ScanSnapアンバサダー。ブログLifehacking.jp管理人。著書に「ライフハック大全」「知的生活の設計」「リストの魔法」(KADOKAWA)など多数。理学博士。