ユビキタス・キャプチャーの習慣 (1) 年始の思いをキャプチャーしよう
ユビキタス・キャプチャー (新語)「日常生活の中で生じるあらゆる着想について,手帳などに逐次記録する手法。出来事,予定,アイデア,備忘録などを,気付いた時に記録する。物事を覚える必要がなくなり思考に余裕が生じるとされる。」大辞林 第二版より引用 ユビキタス・キャプチャー (以下 UC)という言葉は、GTD の「頭を空にする」ことを指して用いられることも、手帳に日常のことを記録してゆくことを指して用いられることもありますが、私はそれを両者が融合した、**「忘れる隙を与えない記録術」**としてよく紹介しています。
しかし UC についてしゃべることはよくあるのに、まとまった形でブログでは紹介していなかったことがいつも気になっていましたので、今年は長期連載として UC の実践方法、ツール、記録したあとの活用法などについて紹介していきたいと思います。
あくまで私個人のやり方ですので、ある面はとてもてきとうでおおざっぱなくせに、ある面はついていけないほどにマニアックだったりすると思いますが、おつきあいいただければ幸いです。
新年最初のユビキタス・キャプチャー
元旦から熱を出して倒れていた私ですが、これはとても貴重な時間でもありました。人は寝込んで天井ばかりみていると、いろんなことを考えるようになります。それが元旦の夜であれば、なおのこと「熱が下がったらこれをしよう」「あれを調べなくては」ということが気になってきます。
元旦のエントリーでも書いたように、まずはこうした未来への希望や欲求は間違いなくキャプチャーしておかないと、それは冷たい空気に混じって消える白い吐息と同じです。とにもかくにも、そこから始めましょう。
今回のキャプチャー
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2010 に実践したいこと、実現したいこと、行きたい場所、見たいもの、体験したいことなどを考えましたか? 実現可能かどうかや、具体的なやり方は後回しにして、まずはそれをキャプチャーしてしまいましょう
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読みたい本の数、見たい映画の本数、撮りたい写真の枚数、稼ぎたいお金の金額、減らしたい体重の kg 数など、数で把握できるものはないでしょうか? 残らず記録してみましょう。
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上のそれぞれを思ったときの思いや、きっかけとなったものはなかったでしょうか? それをあわせてキャプチャーしてしまいましょう。たとえば「中国に旅行したい」という目的を書いたとして、なぜ、その目的を考えるに至ったか、それについてどんなイメージを抱いているかを平行してキャプチャーしないといけません。
このキャプチャーはべつに、2010 年の最後になって「こんなに実現しなかった」と落ち込むためのものではありません。むしろどれだけ未来に期するところがあるのかをとらえることで、この前向きな思いを保存して1年を通して力を受け取るためのものなのです。
ミッション・ステートメントから力を受け取れるように、「2010 年に託した思い」が振り返るたびに力を与えてくれるはずです。そしてこれほど前向きに1年について考えられるのは、今が最大のチャンスなのです(あとは 4月 1 日でしょうか)。
今回はツールを何にするかといったお話はしていませんので、いま自分が一番利用している手帳や、Evernote のようなツールに書いていただくのがよいでしょう。
今後の連載でツールについての話題、便利な記法の話題などについて触れられればと思います。
Happy Capturing!
p.s.
ところで大辞林に新語としてユビキタス・キャプチャーが入っているのにはびっくりしました。日本でこの言葉を使っているのはうちのブログくらいなものですから、フライング気味かもしれませんが(笑)。Wikipedia はまだみたいですので、そのうちエントリーを書き加えておくことにします。