新年の目標をダイエットする

New life

いささか遅くなりましたが、明けましておめでとうございます! 今年も「自分を変える小さな習慣」をモットーに Lifehacking.jp は小さな前進を続けていきたいと思っています。今後ともよろしくお願いします。

私はというと、元旦から計画が総崩れとなり、そのかわりに大切な教訓を得る年始となりました。

東京に帰省し、知り合いの大勢いる教会の元旦礼拝に出席して帰宅したところ、突然の腹痛と39度の高熱で何ものどを通らなくなり、iPhone も持ち上げられない衰弱状態のまま二晩うなされていたのです。

書こうと思っていた原稿は一文字も進まず、読もうと思っていた本も一ページもめくれず、何もすることができないまま天井を見つめつつ、「なるほど、こういうことか」と私は痛感していました。

というのは、倒れる直前に聞いた、その元旦礼拝で若い牧師さんがしてくださったメッセージが、聖書の箴言16章の次の箇所を引用してしていたのを思い出していたのです:

人は心に計画をもつ

主はその舌に答えを下さる

人は自分の行いがことごとく純粋だと思う。

しかし主は人のたましいの値うちをはかられる

あなたのしようとすることを主にゆだねよ。

そうすれば、あなたの計画はゆるがない

この引用につづいて牧師の方は次のようにメッセージを続けました。

「自分の思い通りに全てを実行させること」、これを幸せだと人は思いがちだけれども、それだけに終始していると、「本当にやるべきこと」と「自己中心的な欲求」が混じってしまう。ともすれば、本当にすべきことが見えなくなってしまうことにもなりかねない。新年にさまざまな計画をもっている人も、それが果たして「自己中心的な欲求」から来ているものなのか、それともあなたが「成すべき使命」なのかを天に問い直しましょう。そういう趣旨でした。

私は子供の頃から高熱ばかり発していたせいか、39度くらいでは頭はかえって冴え渡っていて、寝返りをうつこともできない状態で考え事ばかりが回転します。そしてこのメッセージを繰り返し思い出していました。

そうするうちに、指一本動かせないからこそ「ああ、元気になったまずあれをしよう」、「あれとあれは、無駄な欲張りだった。ダイエットしてしまおう」といったような不思議なフィルターがかかってきました。

新年に書くはずだった記事などが全部ふっとびましたが、こうしたことが見えただけでも、何かの収穫になった気がします。

新年に「あれをしよう」「これをしよう」と心に決めている人は大勢いると思いますが、たった一つのことをすることに決められるなら、それは何でしょう?

今年も Lifehacking.jp はこうした「自分を変える小さな習慣」に忠実に更新をしたいと思います。でもまずは、固形物がのどを通るようにならないと!

では今年も、Happy Lifehacking!

堀 E. 正岳(Masatake E. Hori)
2011年アルファブロガー・アワード受賞。ScanSnapアンバサダー。ブログLifehacking.jp管理人。著書に「ライフハック大全」「知的生活の設計」「リストの魔法」(KADOKAWA)など多数。理学博士。