自分ワークフロー

[flowchart-icon.png 昨日のエントリまででまとめた朝のプロセスはたった4ステップですので、非常に単純明快なようにみえます。だというのに、それでもこのステップの順序を間違えてメール処理の途中で手近な雑用から初めてしまうことがしょっちゅうあります。

しばらくするとプロセスが体にしみこんできますが、それまでは自分で作った「自分ワークフロー」を印刷して目で追いながら実行する方が無難なようです。

自分に指示を与える

workflow1.png できあがってみるとなんの変哲もないプロセスの羅列で多少前後しても問題はなさそうですが、これまでの経験では、順序を入れ替えたり、前のステップに戻ろうとすると結局全体の作業が長引く傾向がみられました。不思議なもので、これほど簡単な流れ作業でも、その作業が体にしみこんでいないうちに頭で思い出そうとすると余計な工程をいれてしまったり、別の作業をなし崩しに始めてしまい、むしろ作業効率はおちてしまうんですね。

そこで、一見仕事ができない指示待ち人間のようにみえるのですが、このワークフローを印刷して机のマットの下に仕込んでおき、朝はそれを指で押さえたり、「自分はいまここにいるぞ」という駒を置いて処理を進めてゆきます。そうすると、頭で工程を思い出すのではなく、「外からの指示」として次のステップをこなしてゆくことができるので、未読のメールが半分残った状態のまま、なし崩しで雑用を始めてしまうことが少なくなった気がします。

私は GTD ワークフローの他にこうした仕事用・家の雑用のワークフローをいくつか作ってあり、それぞれが情報カードに印刷してあって特定の作業を始める時に前に置くようになっています。書類ファイリングのフロー、Weekly Review のフロー、文献情報を整理するときのフロー、一日の最後のワークフロー、といった感じです。

新年度にむけてこれらのワークフローも見直しの時期が来ていますので、そのうち紹介しますが、実はこうして書くことによって、初めてルールがより明確になったようなところもあり、なかなか新鮮な体験です。

堀 E. 正岳(Masatake E. Hori)
2011年アルファブロガー・アワード受賞。ScanSnapアンバサダー。ブログLifehacking.jp管理人。著書に「ライフハック大全」「知的生活の設計」「リストの魔法」(KADOKAWA)など多数。理学博士。