2016年を最高の年にするために、自分のKPIを考えてみよう

2016年を最高の年にするために、自分のKPIを考えてみよう

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あけましておめでとうございます。Lifehacking.jp の堀(@mehori)です。本年もこのブログは人生をゆるやかに変える小さな週間や話題について地味をモットーにご提供できればと思っています。

新年にさまざまな目標を掲げて、新しい一年に臨んでいる人は多いと思います。目標を立てるだけではなく、それを実現するために中目標・小目標へとブレイクダウンして、すぐにとることができるアクションを考えるということも、仕事術の定番として定着していると思います。

でもそれに対してあまり注目されないのが、どのように行動していたら自分は前進しているのか? という確信を得るための手段です。今年は小説を書くぞ、と決めたとして、その目標に向かうための小目標が1月中に1章を書くことだったとして、どのような行動を毎日とっているなら、その目標に近づいているのか? という視点です。

これは特に目標が漠然としていたり、目標に対する経路が無数にある場合に起こりがちなことでもあって、明確な「次のアクション」を設定しにくい場合におこりがちなことでもあります。そうしたとき、ビジネスで企業などが用いるKPI「業績評価指標」のようなものを個人でも意識するのが役立つことがあります。

全体の状態を指し示す、鍵となる指標

厳密にはビジネスにおける KPI の概念を個人にそのままあてはめてもいいわけはないですし、もっと複雑な話もあるのですが、ここでは目標達成の方法が見通しにくい時に管理できる指標という具合にふわっとした意味で使います(ビジネスでもっとまじめにこの言葉を使っている方にはすみません…)。

よく KPI の話題で例としてあげられるのが1980年代のブリティッシュ・エアウェイズ(BA)の事例です。航空サービスに対して顧客が求めるものとしては航路や価格、サービスなどさまざまなものがありますが、もっとも顧客の満足度に貢献している指標としてBAが注目したのが飛行機の遅れ時間でした。

この指標が面白いのは、航空機が遅れているかどうかという指標が、実に多くの側面に触れる意味合いをもっていたという点です。飛行機を遅らせないためにはパイロットと空港スタッフの連携、スタッフ間のノウハウの共有、忙しい際のスタッフの優先順位の付け方といった多岐にわたる改善が必要となります。

また、この指標が改善することで顧客の満足度が最もわかりやすく変わったというのもこれがすぐれた指標であることを意味しています。100の注意事項を守るよりも、「遅れを無くす」という目標にむかって行動を起こすと全体が良くなるというのが、すぐれた KPI の徴でもあります。

これを参考にして、個人だとどんな指標をたてればいいでしょうか?

管理できる数字で、目標への道のりを描き出す

簡単な例を立ててみましょう。たとえば「本をもっと読みたい」という目標があったとして、それを実現するためにわかりやすい指標はなんでしょうか? 読んだ本の冊数、でもいいのですがそれは結果であって、結果を導くための具体的行動ではありませんので指標にはなりません。

ここは単純に「毎日本を読んだ時間 ◯ 分」を見積もれば、読書スピードはそんなに飛躍的に上がらないのですから、平均時間 x スピードの数だけ本が読めるという具合に、管理しやすくなります。この指標は意外に奥深くて、たとえば1時間の読書といっても1分の読書を60回に分けるのは読書として質が良くないのは当然ですから、「30分以上読書できた回数」という具合に直してもかまいません。とにかく、この数値を管理すると、目標に近づくというものを選ぶわけです。

私の研究者という仕事だと、「参考論文を読んだ数」「書いたプログラムの行数」「描いた図の枚数」といったものを選んでもいいでしょう。注目したいのはプログラムの内容については何も考えていない点です。行数だけをみていれば、とにかく前進はしていることが確信できます。そしてこの進んでいるはずだという確信が、不安なときに背中を押してくれるのです。

いくつかの例を挙げてみますので、みなさんの仕事や人生においても応用して考えてみてください。

  • 手帳をうめたページ数: モレスキンのようなフリーフォームの手帳を使っている時には特に、手帳と向き合っていれば向き合っているほど、書き込むページ数が進みます。逆に調子が悪く、自己肯定感が低くなっている時には手帳と向き合えず、放置していることが私はよくあります。この指標を意識するだけで「ああ、自分はいま調子がわるいのだな」といったことが数字でみえてきます。
  • SNS滞在時間: 健全にSNSを楽しんでいることもありますが、何かから逃げたいと思って逃避している時に Facebook 滞在時間が長くなる傾向が私にはあります。こうした数値を Rescue Time のようなサービスを使って可視化して、手を打つことも可能です。
  • ブログの記事数: ブロガーやサイトを運営している人に有効な第一指標は単純に書いている記事数となります。読まれるものがなければ結果にもつながらないわけですから、まずは限られた時間をどのように記事数という結果に変換しているかをモニターするわけです。つまらない記事を量産することでこの指標を増やすこともできますが、たいていの人は考えすぎで1記事に時間をかけすぎているわけで、この指標を通してクオリティと投稿スピードというバランスを意識できます。

その他にも、もっと変な指標だって作れます。新しいアイデアを記録した数、最後に新しい音楽を聞いてからの日数、知らない人と会話を交わした回数、といったものでもよいのです。それぞれ、発想を出しやすくする、刺激を求める態度、リスクを取り、新しい挑戦をしているかといった曖昧な行動を指標に落とし込んでいるのです。

目標は時として息苦しい。KPI はそれを援護する

いろいろな考え方もあると思いますが、私は KPI には、自分を追い込むための数字は使うべきではないと思います。たとえば「本を読む」という目標に対して「毎日読んだページ数」を指標として採用することもできると思いますが、なんだか読書から喜びを奪いますし、どこか苦行めいていますよね。

逆に「30分以上読書できた回数」だと、カレンダーをみて先回りをして、ここで30分を用意しようといった考え方もできますし、最近読書に向き合えているかどうかを判断できます。指標があまりに満たせていないなら、そこが工夫のしどころとなるわけです。

数字ではなく、yes/no で答えられる質問だって指標になります。「今日は充実していたか?」「今日は健康だったか?」という質問をスプレッドシートでまとめるだけで、no の日が多く続いているならなにか方法を変えようという振り返りに使うことができます。

目標は目標でしかありません。もっと大事なのはそれを満たせるかどうかではなくて、目標に向かう歩みがあるかどうかです。指標が目的なのではなく、簡単で管理しやすい指標の先にある人生が豊かになることを目指すのですから、遊び心とともに自分らしい指標を考えてみてください。

あなたはどんな指標で2016年を満足のゆく年にしますか?

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