なんどでも繰り返し訪問するブログに期待する7つのこと

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ProBlogger で「あなたのブログに人が何度でも訪問するようにする29の方法」という記事があり、ブロガーとしてなるほどなるほどと、興味深く読んでいました。

しかしこれを逆に自分に当てはめて、自分が繰り返し訪問しているブログに期待していることは何だろうかと考えてみると、やはり自分がブログを書くときに理想としている(そして、なかなかたどり着けない)ことだということに気づきました。ざっと7つほど思いついたので共有したいと思います。

1. 常に一歩先の情報を教えてほしい

一歩先というのは、新しい製品やアプリケーションの情報であってもよいのですが、「クラウドサービスがもたらす未来」といったように、半歩ほど未来をみすえて書かれたものであってもいいと思います。「あ、世界はこっちに動いているのか」という感触を抱かせるブログは毎日のように読んでしまいますね。

2. あなた自身の意見を聞かせてほしい

ブログを書き始めたばかりの人には難しいのですが、他のサイトで紹介された情報と同じ事を紹介するなら、せめて「自分はこういう印象をもっている」「自分はこう考える」という部分が含まれていなければ、すぐに読まなくなってしまいます。単なる情報なら、一次ソースを参照した方がよいわけですからね。「自分の意見なんか…」と考えてしまう人が多いのですが、実はどんな意見であっても、それを調味料のように記事に入れられるかどうかが、ブログとしてのキャラの立ち方に直結します。

3. 共感できる物語を与えてほしい

人生を変えた事件や深い感動を覚えた出来事など、共感を生み出す記事は単なる情報よりもより長い間そのブログに私を引きつけてくれる気がします。ちょうど RSS から登録を外そうと思っていた矢先にこうした「いい話」がやってきてしばらく読み続けたということが何度も。一つのコラムやエッセイのように、共感で成り立つ記事を時々入れられるのはブログとして強いですね。

4. ある事件や、出来事の背後やとらえ方を教えてほしい

世の中にはさまざまな意見や、アジェンダが渦巻いています。ニュースや事件についても、「このように考えれば腑に落ちるのではないか」という視点や論点を与えてくれるブログは、自分の知識や経験を越えたところで考えるきっかけを与えてくれますので非常に貴重です。

5. 自分のとは違う意見を提示して、より深く考えるきっかけを与えてほしい

たとえばアメリカにおける同性愛者の人権といった話題について、私はほとんど無関心だった時期があるのですが、Proposition 8 の話題が Boing Boing で取り上げられていた時期に最初は不快に思いながらも、読んでいるうちにしだいに引き込まれて意見が完全に逆になったということがあります。他人の意見を変えるのは並大抵のことではないですが、強い倫理観や使命感でそれを目指して書かれている記事には力が宿っている気がします。

6. 笑わせてくれたり、驚かせてくれたりしてほしい

ブログですので、笑ったり、驚いたり、「そんな馬鹿な!」と言わせてくれるエンターテイメントも、もちろん求めています。定期的にそういう心地よい気持ちにさせてくれるブログからは離れられませんね—。このブログは、この点にもう少し考慮の余地ありです。

7. 今まで知らなかった自分に気づかせてほしい

これは非常に高度なブログ記事の書き方ですが、記事を通して読んだ側がそれまで知らなかった自分自身に気づいたり、自分でも意識していなかった欲求に気づいたり、自分とより深く付き合えるようになるような、そんな記事をいつも探していて、かつ、書こうとしています。

この7つは「常に毎日」こうでなくてはいけないというよりも、周期的にこうした記事がある程度ないと、どうしても RSS から登録を外してしまいがちだなと感じた点です。そのブログから期待できる記事が予測できると、多少調子がわるそうな時期が続いても信頼して読んでしまいますよね。

これはあくまで私の場合の7ヶ条ですが、みなさんがブログを読むときに何か他に期待していることはありますか?

堀 E. 正岳(Masatake E. Hori)
2011年アルファブロガー・アワード受賞。ScanSnapアンバサダー。ブログLifehacking.jp管理人。著書に「ライフハック大全」「知的生活の設計」「リストの魔法」(KADOKAWA)など多数。理学博士。