もっと本を読むための42ページの革命
若い頃はなんだか「本を読むのが偉い」と思い込んでいて馬鹿な乱読をしたものでした。そしてそんなことには意味がないと気づいた今となっては時間はあまりに貴重です。一冊、一冊、何を読むかを選ぶことは如何に生きるかという大問題なのです。
ブログ Pick the Brain の「もっと本を読む方法」というそのものずばりの記事のなかで良い点が2つ指摘されていました。それは
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本当に読みたいと思っているものをよむこと
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特に読みはじめの段階で、本に最適な時間を割り当てる
というものです。最初の「本当に読みたい本」というのは、読書人としては当然の話なのですが「読んでいないので恥ずかしいと思っている古典」や「誰もが話題にしていて乗り遅れたくないと思っている本」といったプレッシャーに負けないという点です。
2番目の点は、たとえば難しい本なら5分刻みで読むのではなく、なるべく読みはじめの段階で大きな時間を割り当てられるように注意すべきという話です。本にはそれぞれ独特のペースがありますので、トイレに持ち込んだ一瞬でも有意義にページを進めることができるものもあれば、1時間程度ではまえがきも読み終わらない本もあります。
このペースを最初に感じ取って、本の刻んでいるリズムにあわせて時間を割り当てることが、難しい本を読み進めるためには大事になります。
42ページずつ読み進める
速読もいいのですが、平均として毎日どれくらい読書をしているかという数字の方が長い目でみると大事です。そこで毎日の読書量の目標を決めて毎日ハードルを飛び越えると、その1日の目標が1年の読書量を決めてくれます。
たとえば平均的な本の厚みを300ページ程度として、週に1冊、つまり一年に52冊を読む場合、一日に換算すると約42ページになります。
ここでいう 42 という数字は一つの目安です。本来は各個人の読むスピードや本の種類で左右されます。しかしそれなりに集中を要求する本なら、小一時間でよめるのはだいたいそのあたりでしょう。また「たった52冊?」と思われるかもしれませんが、読み流すことのできる本ではなく、かなりハードルの高い成長させてくれる本を一年に50冊読めれば大したものです。
一日にこの42ページをクリアするために必要な小一時間をどこに作ることができるか? それをまず考えなければ、「もっと本を読みたい」という気持ちだけで新しい本を買ってきても積んでおくだけになってしまいます。
42ページずつ進行する毎日の革命。このハードルを飛び越え続けることができるかが、より長い時間でみた読書の蓄積に大きく効いてくるのです。