「あなたは見られている」ホーソン効果を味方につけて成長する

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ホーソン効果は心理学のテキストなら必ずのっているといっていいほど有名な実験例で、「見られている」ことがもたらす効果について説明したものです。

工場における調光が生産性に与える影響を調べていたところ、「生産性に関する実験を行っている」ことが被験者に知らされていただけで、光が明るかろうが暗かろうが生産性が上がるという結果になったのでした。被験者は「見られている」と感じることによって「生産性の低い人間に見られたくない」という心理も働いて、実験条件によらず生産性が上がったというのがその説明です。

私などは効果の影響をうける典型的な人間で、人がみているととても頑張るのですが、自分だけだとなかなかモチベーションを上げられない傾向があることに子供の頃から気づいていました。

パーソナル・ファイナンスについて書いているブログ、the Simple Dollar でも、このホーソン効果について紹介していて堅実なお金の使い方をしている友人を買い物にいっしょにつれていくだけで、自分のお金の使い方が変化していることに気づいたという発見について書いています。

the Simple Dollar の著者はそれに続いて重要な点について触れていて、周囲にいる人を変えることによって自分の行動がかわるのだから、金銭的な感覚を身につけたいなら、そうした人とつきあわなくてはいけないと指摘しています。

考えてみればこれは当然の話で、自分がおかれた環境に馴染むためにも、周囲の人の期待に答えようとするのは自然な反応だといえます。仕事を熱心にする職場ならそうした期待がのせられた視線が周囲からやってくるのですから、自然と仕事に対する向き合い方が変わってくることでしょう。

仕事に限らず、こうしたことは煙草を吸うか否か、お酒を飲む量、使う口調などにも影響します。なかには太っている人が周囲に多いと太る傾向にあるという話もあるくらいです。

そこで二つのやりかたでホーソン効果を味方につけることができるということが the Simple Dollar では挙げられています。

悪い習慣を克服したいなら、それをもっていない人のもとへいく: 煙草を吸うのをやめたいのに、いつも会う友人が吸っているのでは、なかなか自分だけの意志で習慣を断ち切ることはできません。一時的にでも、煙草を吸わない人と近づき、食事などにいっても「吸わないよね?」という視線のなかに自らを置くことで、そうした期待にポジティブに応じたいというホーソン効果を引き出して煙草を吸うことから離れられることがあります。

成功を追い求める人のもとへいく:なりたい自分の理想像が近くにいるなら幸いです。こうした人を遠巻きに見つめるのではなくて、あえて近づいてゆくことによって、こうした人の自分を見る「視線」に答えたいという気持ちが生じてモチベーションを高めることができます。

ホーソン効果の逸話と研究的な妥当性についてはまだまだ考慮すべき点も多いみたいですが、それでも簡単に自分の本来の性格を一定の傾向に曲げるの利用できる方法のように思えます。

「あなたはだれに見られているのか?」自分を、自分の望む方向に変えるための友人や同僚の視線を意識して、その視線のなかに自らを置くことで変化を起こしやすくすることができるというわけです。

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