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インフルエンザに限らず、万病の予防につながるビタミン D

Thursday, 19 November 2009 · View Comments · Health

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新型インフルエンザが猛威をふるっていますが、いまや新型のワクチンはもとより、季節性のインフルエンザワクチンも足りなくなっている場所が多くなっています。私のように乳幼児のいる家庭は心配でなりません。

ワクチン以外にも、手洗い、うがい、マスクといった予防に加えて、単に栄養をとり、睡眠をちゃんととるだけでも免疫力が高まって、罹患しにくくなることがしられています。

しかしもう一つ、紹介されることが少ない、インフルエンザだけでなく、様々なガンを含めた成人病に対する予防効果を持つことが期待されているものがあります。それはビタミン Dです。

ビタミン D の知られつつある効能

ビタミン D といえば、くる病の予防と、腎臓でのカルシウムの再吸収を促進することで骨代謝を助け、骨粗鬆症の予防に必要であることがよく知られています。

しかし普段は PC のセキュリティーについて解説している Security Now というポッドキャストの Steve Gibson 氏がまとめたビタミン D に関する私的な調査報告で知ったのですが、最近の研究成果を網羅すると、ビタミン D については次のようなことが知られつつあるのだそうです。

  • 血中のビタミン D レベルが 10ng/ml 増加することで、すべての種類のガンについて -17% の罹患率となり、死亡率は -29%、消化器系に限れば -45% の罹患率になる
  • ビタミン D の血中濃度が 20ng/ml 以上だった人は、それ以下だった人に比べて結腸ガンの割合が 1/3 に低下していた。
  • 同様の結果は、膵臓ガン、直腸ガン、結腸ガン、前立腺ガン、肺ガン、乳がん、腎臓がん、膀胱がんなどでもみられた

また Steve 氏はインフルエンザに関連した非常に面白いデータとして、Atascadero 州立病院の John Cannell 氏の報告も紹介しています。

John Cannell 氏が勤務していたのは実は精神病棟で、季節性のうつ病の治療のために患者にビタミン D を投与していたところ、ちょうど病院で患者の隔離をおこなう必要があるほどのインフルエンザの集団感染が発生したのだそうです。しかし、ビタミン D を投与されていた彼の患者だけは、投与されていない別の病棟の患者と常に交流があり、看護婦らも病棟を行き来していたにもかかわらず、一人もインフルエンザに罹患しなかったというのです。

つい最近発表された Cannell 氏の論文(Cannell JJ, et al. On the epidemiology of influenza. Virology Journal. 2008 Feb 25;5:29.)は、現在最もアクセスされている論文の一つとなっているそうです。

どうしてこれほどの効能がビタミン D にあるのでしょうか?

私たちは現代に生きているだけでビタミン D 欠乏症?

Steve Gibson 氏がポッドキャストのなかで紹介していた説は、もともと人類はもっと多くのビタミン D を免疫の維持のために必要としていたのに、進化よりも速いスピードで熱帯の、紫外線の強い地域から移動してしまった影響と、さらには近代化で室内で暮らすようになった影響で常にビタミン D の欠乏状態にあるのではないかというものです。壮大すぎてにわかには信じがたいですが、荒唐無稽とも言い切れない魅力を感じます。

John Cannell 氏の論文でも、インフルエンザ、風邪といった病気が寒候期に流行する理由は空気が乾燥してウィルスの生存に適した環境になるためだけではなく、日照が少なくなり、ビタミン D の欠乏が広く起こるためではないかという仮説が紹介されています。氏は「ウィルスが原因なのではない、ウィルスにかかること自体がビタミン D の欠乏からくる症状といえるのだ」とまで言い切っています。うーん、過激だ。

ビタミン D はビタミンというよりも、免疫の向上に不可欠なステロイドホルモンなのだというのが氏の説です。

では、どのようにして、ビタミン D のレベルを高めればいいのでしょうか?

適量のビタミン D が人生の見えないシールドになる?

ここで注意しないといけないのは、ビタミン D は他のビタミン C のような水溶性のビタミンとは違い、脂溶性で体からなかなか排出されず蓄積する特性があるという点です。つまり、あまり大量にビタミン D をとると中毒となる可能性があり危険だということです。

一方で、ビタミン D というと「日光を浴びればよい」と言われますが、実際のところ、正午の時間に日光浴を毎日おこなったとしてもなかなか体のなかで生成される量は足りないのだそうです。

そこで実際的には、サプリメントを毎日適量飲むことで、インフルエンザ、ガンなどに対するリスクを下げるためのシールドを作るといった対応をする必要があるようです。

実は Steve Gibson のポッドキャストを聴いたのは8月だったのですが、あまりに自分が理解していない点が多すぎてこれまで紹介するのに気後れしていました。

まずは、とりあえずこの3ヶ月の間、ビタミン D サプリを適量飲み続ける生活を始めています。機会があれば血液検査を受けて、サプリだけで血中のビタミン D が 50-80 ng/ml という理想値に近づいているかどうかも検査してみたいと考えています。自分の体で人体実験…!

これ以上の詳しい情報については Steve Gibson の1時間にわたるポッドキャストだけではなく、こちらのサイトや、こちらこちらの動画も参考にしてください。

ビタミン D の可能姓はまだ明らかになり始めたばかりです。適量を飲み続けることで、インフルエンザへの予防レベルを上げることができるばかりか、人生そのものを変えることができるなら、究極のライフハックといえるのかも?

p.s.

ポッドキャストではビタミン D があまり製薬会社に注目されない理由は、それが廉価で、特許できないために製品的に「旨み」がないことも一因ではないかという考察もされていて、なるほど深いなと思った次第です。この件については引き続きモニターしていきますので、さらに新しい情報があったらご紹介します。

また、医学は私の専門ではありませんので、不正確な部分があったらご指摘ください!

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Currently: View Comments

  • 1 xcurtx // Nov 20, 2009 at 8:36 am

    可能姓⇒可能性

  • 2 xcurtx // Nov 20, 2009 at 8:44 am

    最近復刊された、三石巌『医学常識はウソだらけ 分子生物学が明かす「生命の法則」』(祥伝社黄金文庫) をご存知ですか?いい本ですよ。三石さんは95歳まで生きた方です。

  • 3 mehori // Nov 20, 2009 at 9:59 am

    どもども。修正しました。

  • 4 mehori // Nov 20, 2009 at 10:41 am

    良い本みたいですが、医学の常識が嘘だらけ、というのはさすがに嘘だと思うので手を出しにくいタイトルですね…。

  • 5 togata // Nov 20, 2009 at 6:52 pm

    医学でエビデンスが重要だということが話題に上がるようになったのはつい最近、せいぜい10か20年くらいの話です。
    それ以前はexperience-basedが主流、というかほとんどだったわけです。
    Not evidence-based を「非事実」または「非真実」と考えたら「嘘」という表現も可能かもしれません。

  • 6 hiro_funana // Nov 20, 2009 at 7:54 pm

    「干し椎茸を食べて日向ぼっこすると、ビタミンDが増える」って聞いたことがありますが、未だ実践していません。

  • 7 pgary // Nov 21, 2009 at 2:14 pm

    Vitamin Dというと、椎茸のイメージが強いかもしれませんが、実際は魚介類の方が多く含まれています。
    また、食品や健康食品などに含まれているVitamin Dは肝臓と腎臓で更に代謝されることで、活性型になるという点も押さえておいた方が良いかと思います。医薬品のVitamin Dの中には活性型にしたタイプのものもあります。

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