{Life}hacking × {Lifehack}ing

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土曜日はライフハック祭り 2009 にて、新刊「情報ダイエット仕事術」の駆け足の紹介をさせていただきました。

話は練れていないし、ペースも何も考えずに暴走してしゃべりまくった感じでしたが、観客の皆様からあたたかいお言葉をいただけて、とても感謝しています。

むしろ観衆のみなさんのすごい集中力と、楽しい Lightning Talk に触発されるところが数多くありました。

ところでこのセミナーの冒頭で、ちょっと言い過ぎたかと思うくらい、自分が仕事術の専門家ではないことについて強調しました。

ふつうだと「じゃあ、どうしてそんな人が仕事術の本を書いているのか?」と言われそうですが、それを説明するためにもちだしたのがこのスライド、{Life}hacking × {Lifehack}ing です。

言葉遊びのようなものですが、私にとってのライフハックはその大本の意味、Life + hack の実践です。一方で目的を見失ったハックのためのハックは {Lifehack}ばかりをしているという意味で {Lifehack}ing と便宜上頭のなかで区別しています。(個人的な定義ですので、Lifehack という言葉がいけないという意味ではありません。あしからず)

実は両方とも自分には楽しいし、魅力的なのですが、もともと「仕事術のグル」というわけではない自分にとって、目指すべき方向はとりもなおさず「どうやったら自分をハックできるか?」という {Life} hacking の視点、弱い自分をどうやって変えるのか、という探求の視点です。

「自分を変える」ことにそうそう近道もあるはずがないので、自分の話は根性論にテクニック、ハックというオブラートをかぶせているという傾向があることをいつも意識しています。

しかしそうすることで、「病気を発明して薬を売りつける」ことにならないように注意しているということでもあるのです。

そして今回のセミナーでも、できるだけ正直に自分がどんな風な欠点や、苦労をしているのかを話すことで、その中から発見したことを信じてもらえたらなあ、と思ったのでした。

実はこの本の著者名のところには自分の肩書きを載せようかという話もありました。でもいまはそうしなかったことに満足しています。これは「仕事術」のプロではない自分の発見の話、{Life}hacking の話だからです。

「ライフハック祭り 2009」に来てくださったみなさん、ありがとうございました。今年をこうした学びと経験から始めることができて、私にも得るところがたくさんありました。またお会いできるのを楽しみにしています。

堀 E. 正岳(Masatake E. Hori)
2011年アルファブロガー・アワード受賞。ScanSnapアンバサダー。ブログLifehacking.jp管理人。著書に「ライフハック大全」「知的生活の設計」「リストの魔法」(KADOKAWA)など多数。理学博士。