一日中オンラインの人のための「2モード式」仕事術

gearbox.jpg Get Things Done with Bi-Modal Work Styles | Lifehacker

いつからでしょう。「仕事」といえば、「コンピュータの前に座っていること」になったのは。

ネットワークに接続したコンピュータで仕事を行なうのは大変便利でいいのですが、便利すぎてあらゆる場面で脱線してしまう危険性があります。さっきまでブラウザを使ってまじめな情報収集を行なっていたと思うと、いつのまにかとなりのタブで FriendFeed を開いていたりなどということが、私にもままあります。

こうしたとき何か、意識の中で「壁」のようなものを作って、「いまはこの仕事の時間帯」という具合に作業のモードを作り出すことは誰もがやっていることなのではないでしょうか?

Lifehacker の Gina Trapani の場合、それは「オープン」な、他人からの邪魔が入ってもいいリラックスしたモードと、「クローズ」した、割り込みをすべて拒否したモードの2種類になるのだそうです。

このとき、使っているアプリや、行動が変わってくるのを、彼女は次のようにまとめています。

  • 開放・オープンモード:このモードにいるときは、IM も開いているし、ウェブも閲覧し、メールのチェックや、歌詞のついた音楽を聴いたりもしている。仕事は進めているけれども、複数のことを同時に進めていて、割り込みも許している。

  • 集中・クローズドモード:IM アプリ、ブラウザ、メールソフトは全て終了し、使っていないウィンドウはすべて閉じてしまう。音楽は背景にとけこむプレイリストに変えて、タイマーをセットして仕事をする。

オープンからクローズドに移行すると、使っているアプリから、かかっている音楽までもが変わるのが面白いです。また、他人が邪魔をしてもよいかという、自分へのアクセス制御のレベルでもルールが変わっているのにも注目です。

私も、集中して仕事を片付けているときにはテクノ系の音楽、あるいはイージーリスニング系が一番自分を乗せやすいと長い経験で知っていますので、論文を仕上げる段階では iTMS から新しいアルバムを購入して、新しい音楽を聞く興奮とともにキーボードを叩きまくるということをしています。

また、いわゆる「クローズド」の時には特に姿勢を変えたり、机の上からいっさいの書類をどけたり、とにかくいつもと違う状況を演出します。

不思議ですが、行動・形を変えると、内面も変わってくるのです。

いつも同じテンポで仕事をするのではなく、メールやブラウザの刺激に受動的になるのでもなく、自分でペースを決めてゆくことが、こうした「モード」を決めて作業をするメリットだといえるでしょう。

堀 E. 正岳(Masatake E. Hori)
2011年アルファブロガー・アワード受賞。ScanSnapアンバサダー。ブログLifehacking.jp管理人。著書に「ライフハック大全」「知的生活の設計」「リストの魔法」(KADOKAWA)など多数。理学博士。