iClip4 ついに登場

ながいこと待たされましたが、inventive.usiClip4がリリースされました。iClip3 のときに、「いま買ったら iClip4 に無料でアップグレード。リリースは 2006年秋です」とウェブサイトに書いてあったのを真に受けて購入したのは良かったのですが、それから秋になっても、冬になっても更新が途絶えていたので、もう出ないのかと思っていました。

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iClip について

iClip は Mac OS X 上のクリップボードのソフトです。通常、CTRL + C でコピーした文章や画像は次に新しいものをコピーすると上書きされて消えてしまいますが、iClip だとそれをいくらでも保存しておいて再利用することができます。

iclip4-photo1 iClip4 を使うと通常はイメージのように画面の右にレンズのようなクリップが並んでいるトレイが登場し、そこにコピーした文章なら文章の一部が、画像ならそのそのサムネイルが見えています。iClip4 のトレイは Dock のように場所や、「自動的に隠す」こともできますし、クリップの大きさも3段階、形は円形と四角から選ぶことができます。また、クリップの数も任意に変更することができます。

iClip の最も使いやすい点の一つに、トレイを複数用意することができるという点があります。通常は Recorder モードといって、あらゆるアプリケーションでユーザーが行う CTRL-c の動作をモニターしています。これとは別に、「住所・連絡先」のトレイや、「定型文」「よく使う HTML コード」といったトレイを用意しておき、そこからペーストすることができます。

私は Windows ユーザーに Word ファイルなどを添付ファイルで送る際にいつも「Mac OS X の Office で作成していますが、万が一体裁が狂っているようなことがございましたらご連絡ください」という文章をいつも書いてますが、これをiClip の中にいれておいて、好きなときにクリック一つで Mail.app のなかに呼び込んでいます。時間の節約というよりも、文章を考えることに頭をつかわなくて済むのでストレスが減るのが大きなメリットです。自分の目安として、同じ文章を3度使っているようなら iClip のトレイに入れておくと後で利用する可能性が大でした。

iclip4-photo3 iClip4 のメニューなどは日本語化されてはいませんが、使ってみた限りにおいては日本語の入力/出力に問題はありませんでした。最初に使ったときに戸惑うと思いますので、日本語の説明をイメージで作ってみました。

また、Dock のように使うことはできませんし、複数のトレイを作れませんが iClip4 と同様の機能をもっている iClip lite という Dashboard ウィジェットは無料で配布されていますので、使ってみて感じをつかむのもいいかもしれません。

堀 E. 正岳(Masatake E. Hori)
2011年アルファブロガー・アワード受賞。ScanSnapアンバサダー。ブログLifehacking.jp管理人。著書に「ライフハック大全」「知的生活の設計」「リストの魔法」(KADOKAWA)など多数。理学博士。