「テレワーク全事典」Slack、Zoom、Teams、Google Meet、Googleドライブの欲張りな一冊が登場

新型コロナウィルスの蔓延にともなって、急に在宅勤務とテレワークへとシフトして戸惑ったというひとも多いと思います。いまでも出勤のために東京の都心を横切るたびに、まだまだ電車に乗っている人が本来よりも少なく、社会が大きく変わってしまったことを意識します。

テレワークに便利なウェブサービスについてはこのブログでもいくつも紹介してきましたが、あくまでいつもの仕事をラクにするためという視点で、完全に在宅で切り抜けるための視点では書かれていませんでした。

そうしたニーズに応えるため、今回インプレス社からのお誘いで、ブログ「ネタフル」のコグレマサト(@kogure)さんと共著で「テレワーク全事典」という本を執筆しました。突然ですが、もう発売しています!

一度も顔合わせせずに、テレワークで作った一冊

わたしもこれまで二十数冊の本の執筆に携わってきましたが、企画段階から執筆、校正、出版に至るまで、一度も関係者が実際に顔合わせすることなくオンラインだけで執筆した本はこれが初めてです。

企画へのお誘いはFacebookメッセンジャーで、最初のミーティングは Zoom で、ネタだしはGoogleスプレッドシートで、それからの連絡は Slack で、ファイルの共有は Googleドライブで、といったように、本で紹介している内容をそのまま実践しています。

逆に、一般的な会社や仕事場と違うかもしれないのは、最初の依頼のとき以外に、一度もメールのやりとりをしていない点です。メールは対話ではなく、案件を言い切って相手に渡すタイプのコミュニケーションになりますので、何かが継続して動いているときは Slack のほうがラクなのです。

本書の構成

本書は単にツールとその使い方を羅列するのではなく、テレワークを導入するところからしだいに深い仕事のやりとりへと進む方向で構成されています。

テレビ会議におけるカメラのセッティングの仕方や音質の上げ方、Slack などのようなチャットでの仕事の進め方、ビデオ会議の準備と実施などといったように、実際に仕事を行う上でのノウハウについてまとめました。

たとえば Slack で書き込んでいるときに「何について話しているか伝わっていないことがある」といった、慣れていない人が多い職場でありがちな落とし穴についても書いています。機能と、考え方、そして仕事術のすべてを限られたページで触れています。

また、Zoomも、Slackも、Googleドライブも、Teamsも、Meet もと、とても欲張りな構成になっていますので、GSuite を軸足にしている組織でも、Microsoft Office365 を使っている組織でも利用できる項目があると思います。

ちょっと時間をおいて電子版が登場すると思いますが、現時点では紙版だけですので、書店でみかけたときには手にとって見てください。

堀 E. 正岳(Masatake E. Hori)
2011年アルファブロガー・アワード受賞。ScanSnapアンバサダー。ブログLifehacking.jp管理人。著書に「ライフハック大全」「知的生活の設計」「リストの魔法」(KADOKAWA)など多数。理学博士。