あなたに生存戦略をあげよう。「知的生活の設計」電子書籍版予約開始!

11月24日に刊行される「知的生活の設計」の著者見本が届きました。奇しくも、「ライフハック大全」の発売からちょうど一年目です。

赤よりは薄くてピンクよりは濃い、いかにもめでたい朱色のカバーに、あの特徴的なフォントでカタカナが一つもない硬い題名が問いかけるように据えてあり、「設計」という文字だけが不思議な水色で、まるで浮き上がっているように表示されています。

「ライフハック大全」が過去10年のこのブログの集大成だったのに対して、本書は次の10年のためのマニフェストです。どのようにして渦巻く情報とつきあい、どのようにして自分の心を守り、どのようにして生きるのか。拙い私が、精一杯考えたすべてを、ここに注ぎ込みました。

積み上げた情報があなたを救う

本書では「長い目でみて」「結果的に」という言葉がたくさん登場するとともに、もう一つ、「積み上げ」という言葉が繰り返し使われています。

たとえ一冊の本であれ、一本の映画であれ、見たまま読んだままに放置するのではなくて自分の中に情報の蓄積として積み上げてゆくこと。これが本の鍵となるアイデア、「知的な積み上げ」です。

みなさんはふだん意識していないと思いますが、100冊の本、100本の映画を選んでみた場合でも、その組み合わせや順番、背景となっている体験や知識は誰ひとりとして同じものはありません。

すると、得ている感動も知的な経験も、すべてはありきたりのものではなく、あなただけの個性的な積み上げになっているのです。それを意識しさえすれば、日常はただ情報を消費するだけではない、知的生活に変貌するのです。

そうした知的な積み上げは、必ず個性や世界の見方に対するオリジナリティとしてあなたのなかに蓄積します。それこそが、次の10年を生き抜くための武器になるのです。

パーソナルスペースがあなたを守る

そうした「知的な積み上げ」を意識したならば、それを守るためのパーソナルスペースとしての「書斎」を構築することが必要になります。

なにも個室がなければいけないということはありません。スマートフォンと、いつもの部屋の一角があるだけでもいいのです。**「情報を蓄積する自由がある場所」**を確保するだけで、知的生活は可能になります。

本書では具体的にイケア、ニトリ、無印良品の本棚の組み合わせ、あるいは家族やパートナーがいる場合のパーソナルスペースの作り方、そしてクラウドを活用した物理的書斎と電脳的書斎のハイブリッドについても解説して、あなたの「知的生活」の基地づくりのヒントを提供します。

贈り物のように情報発信をおこなう

情報発信というと、ただツイッターを使っていればいい、ブログを書いていればいいという具合に理解されがちですが、そもそもどうして発信すべきなのか? どのように発信すべきなのか? の根が大切になります。

どうして情報発信は「贈り物」=「贈与」としてスタートするのか? そしてそのために利用できるツールや手段はなにがあるのか?についても一章でまとめて紹介しています。

このあたりは、先人である梅棹忠夫先生の「知的生産の技術」や渡部昇一氏の「知的生活の方法」を踏襲しつつ、クラウド時代であるいまのためにアップデートした形で書き直しています。

知的ファイナンスで自分を支える

本を読む生活であれ、映画を見る生活であれ、模型やプログラミングや趣味を追求する生活であれ、どんな知的生活にも出費は必要です。ある程度常識を越えた投資ができるからこそ到達できる場所もあるわけです。

本書では理想論だけではなく、そうした現実に答えるために蓄積した知的情報を収入を得るためのプロダクトに変える方法についても紹介しています。

利益を得ることそのものが目的なのではなく、知的な活動を続けているうちに、結果的に他の人が支援せずにはいられないようなコンテンツを生み出す方法についてまとめています。

知的生活は次の10年の生存戦略

私にとって、知的生活はわたしがこれから次の10年も続ける生存戦略にほかなりません。過去の書籍とウェブから刺激を受け続け、自分なりに感じたことをまとめて他の人へのインスピレーションを与えることを試みる生活。

それはなにも特別のことではなく、多くの人がすでに意識せずに実践しているものでもあります。情報が膨大にあふれ、発信方法が手のひらにおさまるようになったからこそ現実的になった、現代の「知的生活」です。

そうした私の目指している生存戦略について、みなさんにお伝えしたくて書いたのが本書になります。

ぜひ手にとっていただいて、いま私の視線の先に広がっている新しい水平線を共有できれば嬉しく思います。

「知的生活の設計」:紙版、Kindle版、Appleブック版、楽天Kobo版、すべて予約開始

そして本日、Kindle版、Apple Books版、楽天Kobo版などの電子書籍の予約も可能になりました。長らくおまたせしてすみません!

東京都内では、23日(金曜)の祝日の夜あたりから、大型書店では並び始めているはずですので、私はいち早く東京駅あたりでうろうろしていると思います。

もしお近くにいるようなら、私のツイッターアカウントを確認して、声をかけていただければ幸いです!

発売まであと3日!

堀 E. 正岳(Masatake E. Hori)
2011年アルファブロガー・アワード受賞。ScanSnapアンバサダー。ブログLifehacking.jp管理人。著書に「ライフハック大全」「知的生活の設計」「リストの魔法」(KADOKAWA)など多数。理学博士。