自然言語ですばやく操作できるアドレス帳Cardhopが日本語に対応
これは嬉しいアップデートです。「人名 メール」「人名 発信」といった簡単な検索で人名を絞り込み、アクションまでつなぐことができるmacOSのアドレス帳アプリCardhopがバージョン1.1にアップデートし、日本語の検索に対応しました。
Cardhopは以前も紹介したことがありますが、基本的には macOSのメニューバーから呼び出すアプリで、検索窓にアクションを書き込むことで使用します。
アドレス帳を使いたいのはたいてい、ある人に電話やメールをしたい場合ですので、そのまま実行したいアクションを書き込んでいきます。たとえば「人名 + 発信」と打てば、電話先が全部表示されます。
macOSがiPhoneと接続されていれば、ここでエンターキーを推すだけで「iPhoneで発信しますか?」と確認がされて、すぐに電話ができます。検索、即、発信というわけです。
メールについても同様です。「人名 + メール」と入力すれば、アドレス帳の情報を調べて可能なメールアドレスが表示されますので、それを左右のキーで選択してエンターキーを推すだけです。
これで、デフォルトで設定したメールアプリからメールをすぐに作成できます。普通の住所録が、人名を探して、メールアドレスを探して、そこからアクションを起こすのに対して、そのすべてが1行になっているわけですね。
実際に利用しているときには「A社 人名 メール」といったように入力すれば会社名で絞り込み、担当者の名前を思い出してから選択してメールという流れで作業をすることも可能です。情報さえ入力してあれば、とにかくアクションを起こすための手間が少なくなるデザインが秀逸なのです。
アクションはこれだけではありません。住所が設定されているならば「経路」を指定することでその場所への経路を Google Mapで表示させることが可能です。
また、同様にiMessage、Facetime、Skype、Telegramなどのアクションを発生させることができます。
これだけのアクションがあるだけでなく、デフォルトのアクションも変更できますので、一番利用する機能に割り当てておくのもいいでしょう。
基本的な日本住所のパースも可能に
Cardfopの日本語対応で変わったのは、この検索窓周辺だけではありません。日本語の氏名、住所も一応パースできるようになっていますので、たとえば初めて登録する田中さんの住所やメールアドレス、Twitter IDなどを「,」まで分割しながら1行で入力すればこのように新しいアドレスを作成するのも便利です。
ここで下に複数の「田中」さんが検索にヒットしているのは、その誰かにフォーカスをあてれば住所やメールアドレスの追加やアップデートもここからできるようになっているわけです。
アドレス帳の管理というのは面倒ですが、この使い方をマスターすれば、情報が入る都度「Aさんのメールはこれ」「Aさんの携帯番号はこれ」といった具合に入力するだけで情報が蓄積してゆくという管理方法が可能になります。
私が個人的に気に入っているのは、アドレス帳に対してスマートグループを設定できる機能です。特定の会社や、特定のメモのなかのキーワードに反応してグループを作れますので:
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メモの中に「焼き肉の会メンバー」などといれておいてそれに対応する人間のスマートグループをつくっておく
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このスマートグループにむけて全員宛のメールを作成する
といったことも可能になるわけです。メンバーをいちいち選択するのは一度だけにして、あとはさっとメールを書けるようにしておくのはとてもスマートですよね。
まだ日本語住所の一部がたとえば「1-1」のようになっているとそこを誕生日だと認識してしまうので全角にするほうがよいなどといった細かい調整点は残っているのですが、基本的な利用なら圧倒的に時間節約になるのでおすすめです。
こちらについてもいずれスクリーンキャストをつくって解説を行うことにします。
p.s.
Cardfopの開発元はFantastical 2 で有名なFlexibits社で、今回は記事執筆にあたってベータ版の利用とフィードバックを行っていました。日本語版が改善されるように、裏で地味に仕事してますので、なにか不具合があったらお寄せください。