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次の10年の「仕事術」としての機械学習


 

かつて、ワープロを扱うことができるスキルが、あるいはパソコンを扱うことができるスキルが、他の人に比べて差を生み出す時代がありました。

人生そのものを左右するほどの決定的な差は生み出せなかったかもしれませんが、少なくともそれが「ないよりはあったほうがいい」スキルに転換する歴史的なターニングポイントがあったわけです。

時代が進み、同様のスキルはインターネットスキルであったり、スマートフォンを扱うスキルであったりといったように、情報全般を取り扱うことに長けていることを前提としたものに変化していきました。

そしていま、そうした「ありふれたスキル」として扉が開きつつあるのが機械学習の分野です。たとえばこのニュース:

認可保育施設 AIで瞬時に希望割り振り 手作業50時間

人工知能(AI)を活用し、さいたま市の認可保育施設の入所希望者を市内約300施設に割り振る実験をしたところ、職員の手作業だと約50時間かかっていた作業がわずか数秒で終わった。大幅な業務の効率化が期待できることから他の自治体にも導入に向けた動きが広がり始めた。

さいたま市は、保護者の勤務時間や世帯構成などを点数化し、高い順に希望する認可施設に割り振っている。保護者は自分で順位を付けて施設を何カ所でも希望できるうえ、兄弟姉妹がいる場合は「同じ施設を望む」「別々の施設でも近くなら良い」などと細かく要望を伝える。条件が多い分、市側の作業も複雑になる。

これは富士通と九州大学が研究の一環としておこなったもので、おいそれと経験のないひとが実装できるシステムではありませんが、機械学習についてある程度の知識があると「こういうデータがあればできるかな」「こういう尺度を作って最大化すればいいだろうか」「どのような最適化をすればいいのだろう」といった興味が湧いてきます。

課題であり、チャンスでもあるのは、これが便利なアプリやウェブサービスに降りてくるまではもうちょっとだけ時間があるという点です。

現象をデータで把握し、プログラミングを行なうことが苦にならないひとならば、すでに日常的にこうした機械学習の応用は進んでいます。そしてそうしたスキルをもった人は膨大な先行者利益を得ているのです。

ようやく、翻訳や、文章の添削の分野で一般の人に利用しやすいツールなども登場していて、Grammerlyなどといったリアルタイムの英文添削サービスを使って英語を学ぶよりも早くクオリティの高い英語をアウトプットすることもできるようになっています。

先日話題になったGoogle DocumentでのOCR機能や、Evernote、freeeなどのOCR機能を使って印刷物をデータに変えることも、ようやく「知っている人はやっている」というレベルにきたわけです。

次にやってくるのは、業務の効率化や、簡単な文章の要約、人間がみていると手間のかかる文書の整理、思考を節約する分野での機械学習の応用です。時間がかかっている作業があるなら、それをどんどんとコンピューターに任せることができないかという発想と、それを実行できるスキルが、次の「仕事術」になるはすです。

そんなおり、ちょうどGoogleが機械学習に関するチュートリアルを無料で提供開始しているというニュースが入っています。

Machine Learning Crash Course | Google Developers

We believe that the potential of machine learning is so vast that every technical person should learn machine learning fundamentals. We’re offering the course in English, Spanish, Korean, Mandarin, and French.

日本語がない!という危機感もありますが、とにかくこうしたチュートリアルをいまのうちから学んでおき、手元にあるデータに応用してみるという視点も必要でしょう。

Pythonプログラミングや、機械学習に関係した数学のスキルはどうしても必要ですが、こうしたものが扱いやすいアプリになるころには、うまみはかなり目減りしているわけですから、やる気のあるひとはいまからスタートしておくのがよさそうです。

それがよいか悪いかという倫理的な判断を立ち止まって考える時間もないままに、おそらく世界は機械以下の生産性しかもたない人に対してとても厳しい場所になっていく可能性が高いわけです。

15時間ほどの初歩的なコースですが、私も受講してみて、せめて基礎的な方向感は身につけておこうかと思います。

lifehack-journal

「ライフハック・ジャーナル」3月のテーマは「2018年にブログを始めること」

わたしの日記的なものを置いているnoteの定期購読マガジン「ライフハック・ジャーナル」、さっそく多くの方が講読していただき感謝しています。いただいたサポートはさっそくYouTube動画のクオリティを上げるために活用していたりします。

さて、3月中のライフハック・ジャーナルのテーマは「2018年にブログを始めること」です。Lifehacking.jpを始めた頃に実践していたこと、心がけなどを振り返って、それがいまブログを始める際にも通用するのか? いまならなにか別のやりかたをするだろうか? という点について考えていきたいと思います。このシリーズの最初の記事はこちら:

ブログの最初の記事のなかに、すべてがあらかじめ予告されている | note

軽い内容ですし、とても個人的な経験なのでブログにのせるほどではないのですが、購読されている方の参考になれば幸いです。

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著者について

堀 正岳

「人生を変える小さな習慣」をテーマとしたブログ、Lifehacking.jp 管理人として、仕事術、ライフハック、テクノロジー、文具、ソーシャルメディアなどについて執筆中。2011年アルファブロガー・アワード受賞。Evernote ライフスタイルアンバサダー。ScanSnapアンバサダー。この他のブログに、ライフ×メモ 、Climate+を運営しています。