子どもたちのために、紙の雑誌を2種類購読したいと思う理由

これは親のエゴに過ぎないのでそれを前提に聞いていただきたい話なのですが、自分のために、そして子どもたちの目に触れることを考えて、家のマガジンラックにおいておくための雑誌を2種類検討しているところです。

紙の、昔ながらに購読する雑誌です。

いまとなっては雑誌はデジタルで手に入るようになりましたので、利便性だけを考えるならばiPad Proで読むのが場所を取らずにとっておくことができます。

しかしそれだと、端末をもっているひとしか読むことができないという弊害があります。まだ Amazon Kindleは米国にあるようなファミリー・シェアリングの機能に対応していませんので、家族の端末に「本を貸す」ということができません。

また、紙の雑誌ならではの良さは、私が知らないところで、子どもたちが雑誌を盗み読むことができるという点です。

子供の頃、私の家には英語のナショナル・ジオグラフィックが毎月届いていました。世界のトップカメラマンが世界中から撮影してくる世界各地の風景、習俗、野生動物、そしてときには残酷な世界の実像が、どれだけ私の心を踊らせたか。

そうした、世界を盗み見る体験を、子どもたちにもさせてあげられることができたらよいなあと、勝手に思い描いているのです。

2種類の雑誌

一つは「今」を描いている雑誌であることを考えています。ナショナル・ジオグラフィックはまず筆頭の候補に上がりますし、それ以外にも自然や野生動物についての雑誌でもいいでしょう。

もう一つは「未来」を描き出す雑誌がいいのではないかと考えています。WIREDの英語版や、Scientific Americanでもいいかなと思っています。英語だから子どもたちはすぐには理解できないでしょう。手にとることさえないかもしれません。しかしそこにあるだけで、こうした雑誌の存在感は十分なのです。

つまるところ、私が用意したいのは知識や経験などといったものではなく、**「世界にむけた扉」**でしかないのです。まだ、子どもたちがそこから出てゆくのは先のことでしょうけれども、すこしだけ扉から外をみて、憧れの心をもって見回してほしい。

親の欲張りかもしれませんが、やがてはこの子達のために何もできなくなる日がくることを思いながら、そうした先回りをしたくなるのです。

https://twitter.com/mehori/status/965873460793651200

 

 

 

堀 E. 正岳(Masatake E. Hori)
2011年アルファブロガー・アワード受賞。ScanSnapアンバサダー。ブログLifehacking.jp管理人。著書に「ライフハック大全」「知的生活の設計」「リストの魔法」(KADOKAWA)など多数。理学博士。