Flipboardがようやくパブリッシャー・プラットフォームを公開。でもユーザはまだいるのでしょうか?
遅いよ!もう、その船は出てしまったよ!という気持ちに。
タブレットから、スマートフォンから指先一つでニュースをめくってゆくサービス Flipboardがようやく、任意のウェブサイトからのパブリッシャー申請を受け付けるシステムを公開しました。
これまで、Flipboard は提携している大手パブリッシャーのみがキュレーションされるサービスで、ユーザーが任意のブログやウェブサイトの RSS を登録するのは可能だったものの、それが Flipboard のプラットフォーム上で拡散する仕組みはありませんでした。
今回の発表をうけて、ユーザーはだれでも flipboard.com/publishers にいって自分のサイトのRSSを申請すれば、審査ののちにFlipboardのプラットフォームの一部に入れるようになりました。
FlipboardにクロールしてもらえるRSSの仕様も、以前はかなり厳格で気難しいものでしたが、今回の改訂でより一般的なRSSであれば送信できるようになったようです。ここだけをみていると、Atom は大丈夫なのかといった詳細がわかりませんが…。
もう一つ、今回の改訂で追加された機能として特に応答スピードが速い、AMPなどを利用して1秒以内に表示できるようなサイトについては赤い稲妻のアイコンが追加されて「高速なサイト」として表示されるようになったとのことです。
コンテンツ流通の主戦場はもうそこではない
しかし今回の施策、あまりに遅きに失したというほかありません。Flipboardはモバイルにおいてはまだユーザーが多くいて、それなりのコンテンツを流通させていますが、それは選びに選びぬいた大手サイトを登録しているからにすぎず、いまから一般ユーザーを大量にまねきいれてプラットフォームのコンテンツ量を増やすとともに情報密度を減らしてユーザーがにわかに増えるとはとても思えません。
Flipboardが手をこまねいていたこの数年間に、コンテンツの流通の現場はとっくに他のキュレーションアプリや、Facebook の Instant Articles、GoogleのAMP、Twitterなどといったプラットフォームががっちり押さえています。Flipboardにコンテンツがちゃんと送信されているかチェックする暇があるなら、SNSでの活動をきっちりやったほうがリターンが多いと考える人は多いはずです。
とはいえ、2017年のトレンドでいうならFlipboardはシェアは少ないとはいえ、モバイル上での利用者数はむしろ増えているようで、まだ命脈を保っているのかもしれません。
審査の過程や、実際に登録されるのかどうか興味ありますので、私もひとまずこのブログを登録してみました。
やりかたは、Flipboardでログインをして、Magazine機能で登録したいサイトのRSSを送信するだけです。あえて工夫をこらしたりせず、気軽に登録してみましたので返事を待ちたいと思います。