タスク管理で重要なのは「今やるべきたった一つのこと」に集中すること
沢井製薬のオウンドメディア「Science Shift」で書かせていただいている、ライフハックの基本の基本の連載で、もっとも簡単なタスク管理の話題について触れました。
紙一枚で、あなたの集中力を劇的に向上させるタスク管理の方法 | Science Shift
昔からこのブログを読んでいる方ならご存知の、ToDo リストに似ているけれども、運用方法が違う Doing リストについてあらためて解説させていただいています。
ここで何度でも繰り返し強調したい、タスク管理についての誤解について書いています。それは、タスク管理が「より多くの仕事を片付けるためのものではない」という点です。
タスクの管理は、集中力の管理
タスク管理は、「やること」を書き出して片付けてゆくためのテクニックなので、すぐに「よりたくさんの仕事を実行するためのもの」と考えがちになってしまうのですが、これだと「管理」の部分への踏み込みが甘くなります。
「こなす」ことだけに注目してしまうと、対象であるはずの仕事が主になって、実行する自分自身はそれをこなすための機械のような状態になってしまうわけですね。
実際は、限られた時間、限られた体力・気力を使って効率を高めるために、いかにして集中力を管理するかが、タスク管理における「管理」の部分の目標です。すると、集中力を浪費する割り込みや、重要性の低いタスクをいかに排除するかが、タスク管理の根っこの部分になるわけです。
ここを意識せずに、ただやることを積み上げて途方にくれているのは、あまり現実的ではありません。
そこで、今回の記事でも紹介している Doing リストになるのですが、これは左側に上から下まで途切れなく、割り込みなくやるべき作業の一覧、右側はその途中で発生したタスク、割り込んできたタスクを一時的に書いておく場所になっています。
左側のリストは、決して順番を変えず、飛ばすこともせず、割り込みも許さず、集中力のスプリントで一直線に実行します。
右側は、その過程で発生したタスクや、割り込んできた電話やメールを一時的に書いておいて、次の Doing リストを作る際に組み込むものです。
実際の作り方はこのとおりではなくてもよいのですが、いいたいことはわかるかと思います。左側が全力疾走するレーストラックで、右側は待機中のタスクです。右側はまだ順序も、実行せずに捨てるかどうかも、この時点では判断していません。
こうして集中力にあわせてタスクを分流させることで、タスクに相対する自分という限られたリソースを大切にできるわけです。
この連載では、今回は Doing リストだけについて解説していますが、次回は GTD について簡単にまとめていこうと思いますので、どうぞご期待ください。