ワイヤレスで屋内外をHD画質で監視できるCanary flexが今すぐほしい

セキュリティカメラのCanaryについては、このブログで2回ほど記事にしてきましたが、より小さく、アウトドアでも利用可能な兄弟分、flex が登場です。

Canaryは有線、あるいは無線LANでネットと接続して、どこからでもスマートフォンアプリを経由して自宅の様子を監視できるデバイスですが、その機能の高さに対する導入のシンプルさのバランスが見事で、とても満足しています。

スマートフォンのGPS情報を利用して利用者が家を離れると自動で監視モードに移行し、動き、熱、湿度、空気の質の変化を感知して通知を送ってくるのですが、動作が的確で、スマートフォンアプリも洗練されており、利用していてとても安心感があるのです。

しかしCanry には屋内使用や、視野が固定されているといった制限があり、より小型で、柔軟なカメラが求められていました。それを実現するのが新しく登場した flex です。

ワイヤレス、バッテリー駆動、HD画質

flex は初代 Canary に比べてずっと小さい、14cm ほどのボディに視野角116度の広角HDカメラを搭載した、ワイヤレス・セキュリティカメラです。

すごいのは、-10度から50度の気温のなかで使用することができる全天候仕様で、屋外に設置して動画をワイヤレスで送信することが可能な点です。

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電源を供給して利用することも可能ですが、バッテリーで駆動することもできますので、磁石でどの方向にも曲げることができるマウントに接続して、手の届かない高所や、室内の電源がない場所に設置することができます。

ふだんは動画を撮影しておらず、赤外線センサーを利用して動きがあったときだけ撮影するという仕組みのおかげで、バッテリーはなんと3ヶ月もつというから驚きです。そしてその赤外線センサーの敏感さは、私が体験済みのとおり、とても実用性が高いものです。

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アクセサリには固定マウントや、ポールなどにからませるためのツイストマウントがあり、ガレージの一画に設置したり、花壇に設置したりといった意外な使い方もあることをアピールしています。

Canaryの弱点を克服するLTE対応

もうひとつ、Canaryには存在しない新しい機能として、LTE アクセサリマウントを経由して動画を送信するというものがあります。

まだまだ日本ではそういう窃盗犯は少ないのですが、Canaryの最大の弱点は侵入したひとがすぐに家のブレーカーを落としてしまった場合、ワイヤレス通信も遮断されてCanaryからの通知が阻害されるという点でした(Canaryがオフラインであることはスマホアプリから確認できますので、異常を察知することは可能)。

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今回発表されたLTEマウントを使えば、ブレーカーを落とされてもCanary flex本体はバッテリーで駆動しますし、通信も確保されていますので、ほぼ心配がありません(侵入者が最寄りのLTE設備を破壊してから侵入することでもない限り)。

米国では Verizon Wireless が提携しているそうですが、もし日本に上陸する際には、難しいとは思いますがこの機能もぜひ対応してほしいところです。

1点だけ、オリジナルの Canary と flex の重要な違いを挙げると、オリジナルのCanaryには90デシベルのアラーム機能があり、スマートフォンアプリから鳴らすことが可能でしたが、仕様を見る限りflexにはこの機能はありません。

セキュリティカメラにとどまらない、生活カメラ

実は Canary の CEO、Adam Sager氏には日本でもっとも速くCanaryを紹介した縁もあってお会いしたことがあります。

「9月にすごい新製品を用意しているぞ」といわれていたのですが、今回の flex の発表をうけてなるほどこれのことだったのかと納得しました。

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そのとき、Canary について Adam が語っていたのは、これはセキュリティカメラであることを越えた、生活を映し出すカメラなのだという視点です。

防犯のためだけではなく、自宅にいる子供や家族の様子をみること、ペットの様子をみることにもCanaryは利用できますし、flexについては今後双方向の会話が実装される予定なので、玄関を訪れた運送業者のひとに離れた場所から話しかけるといった利用方法も想定されています。

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マグネット式のマウントを複数もっているならいつでも付け外しできますのであかちゃんが眠るときだけ子ども部屋にという使い方もできますね。

また、これはまだ計画中のようですが、生活圏のなかにあるカメラですから「監視」という側面を少なくするためにプライバシーに留意した機能もあってもいいかもしれないと語るAdamには、Canaryをホームデバイスの中核にすえる確固たるビジョンがあるように思いました。

「日本はとても好きだ」というAdamに日本におけるCanaryの正式ローンチについてうかがったところ、「もちろん計画している」との返事でしたので、期待してよさそうです。

Canary flexは現在プレオーダー中で、11月にアメリカで発売開始、欧州には2017年の発売を予定しているそうですが、ここに日本が加わるのはいつ!

今すぐ二つほどほしいです!

Canary Flex from canary on Vimeo.

堀 E. 正岳(Masatake E. Hori)
2011年アルファブロガー・アワード受賞。ScanSnapアンバサダー。ブログLifehacking.jp管理人。著書に「ライフハック大全」「知的生活の設計」「リストの魔法」(KADOKAWA)など多数。理学博士。