CoSchedule:Wordpress上のメディア運営を円滑にする超強力な編集カレンダー

Wordpressは個人ブログから複数人で運営するメディアにまで、幅広く利用することができるブログプラットフォームですが、もし真面目にメディア運営をしたいと思ったならさけて通れないのが記事の編集態勢 = エディトリアルの構築です。

どの記事を何曜日に投稿する予定なのか、どのネタをいま仕込んでいるところなのか、どの記事がいま編集者チェックになっていて、どれが予約投稿済みなのかは、何個も記事があるとすぐに混乱してきます。

それを管理するために導入するのが、エディトリアル・カレンダーです。Wordpressには WP Editorial Calendar というプラグインもありますが、機能は限定的でした。

そこで、個人から大手メディアまでおすすめできるのが、CoSchedule (コスケジュール)です。Wordpressブログをプラグイン経由で接続すれば、記事の作成から予約投稿、ソーシャルメディア運営などいった作業を自動化して大幅に時間を節約することができます。

CoScheduleを使ってみる

CoScheduleは、サイト上からも、自分のWordpressブログ上からも、どちらからでも利用することが可能です。利用するには、まずCoScheduleアカウントを取得して、Wordpressブログにプラグインをインストールして、ブログとCoScheduleサービスを接続します。

CoSchedule側からなら、ブログのURLを入力。

Wordpress側からなら、取得したCoScheduleアカウントを入力して「接続したいのはこのブログだよ!」ということを伝えます。

すると、自動的に同期が行われて、CoSchedule上のカレンダーに、現在のすべての記事、予定記事、下書きが表示されます。あとは日付の編集アイコンを利用して新規記事を作成することも、記事をドラッグ&ドロップで日付の変更をすることも可能になります。このあたりはぜひ動画で御覧ください。

Coscheduleの使い方 from mehori on Vimeo.

CoScheduleを使うと時間制限できるポイント

ブログを書いていると、そのつど、次の記事しか頭にないことが多いのですが、メディア的な運営を意識し始めるとカレンダーにネタを展開したほうが楽になります。CoScheduleは、これを記事とコンテンツ一般について行うことができます。

たとえば、新規記事だけではなく、ポッドキャストやニュースレターの発行、eBook の作成などといった作業に対する ToDo の割り当てをカレンダーに行うことも可能です。Wordpress記事ならば、作成したらすぐにブログ上にも下書きが同期して作成されるのが時間短縮になっています。

こちらが CoSchedule で新規記事を作成したところです。記事が誰によって執筆されたのか、カテゴリ、時間などを編集できますし、記事をカラーコーディングして整理することも可能です。

また、大きな時間節約になるのが、ソーシャルメディアへの投稿スキームです。記事を投稿する前に、「当日」「翌日」「一週間後」「一ヶ月後」のソーシャルメディア投稿を予め行っておくことができます。

ソーシャルメディア・テンプレート機能を使えば、「当日は、ツイッターとFacebookのみ。翌日は頭に『昨日の記事』というテキストを追加してツイッターのみにつぶやく」といった流れを保存しておいてボタン一つで適用可能でjす。

もう一つ、大きな時間節約になるのはEvernoteとの連携機能です。任意のノートブックを同期させておくことによって、Evernote上のブログの下書きをWordpress記事に変換して予約投稿にすることが可能なのです。

ネックは値段。でもブロガーには安く利用する手段も

ここまでは個人向けの利用について書いていましたが、もちろんプランによっては複数人での利用にも対応していますので、CoScheduleはWordpressのメディア運営の強い武器となります。

一つだけ難点があるのは値段です。さきほどの最も便利な機能「ソーシャルメディア・テンプレート」と「Evernote連携」の2つがないと得した気にならないのですが、この2つは個人の場合、2番めに高い Solo Marketing プラン、月額 $39 (年間購読で月あたり $30)を選ばなければいけません。これは痛い。

これには2つ抜け道があります。一つは、CoScheduleについてブログを執筆すると、1年間に限り購読料が半額になるというものです。また、CoScheduleを紹介して、一人利用を開始するたびに10%料金が安くなるリファラープログラムもあります。

CoScheduleにサインアップしてみたいという方は、ぜひこちらのリンクを利用していただけると私がとても助かりますのでよろしくお願いします。

ブログをメディアとして意識すること

もしブログを日記のように、興味のある話題があるたびに更新するものとして利用しているなら、CoScheduleを利用するのはオーバーです。でも、記事の順序やタイミング、編集状態などが複数あって、ジャグリングをしていることがあるなら、それはブログをメディアとして意識し始めているということでもあります。

CoScheduleはそうした人のために、記事の整理とソーシャルメディア・マーケティングまで一手に引き受けてくれます。CoScheduleを利用し始めて一ヶ月になるのですが、いまではブログを執筆する際に最初に啓くのはWordpress管理画面ではなく、CoScheduleのカレンダーです。

ブログをメディアとして運営してみたいという興味のあるひとに、ぜひおすすめします。

また、CoScheduleはここで紹介しただけでは済まないくらい機能がさまざまにありますので、また別の機会に細かい点を紹介したいと思います。

CoScheduleの紹介動画もぜひ御覧ください。

CoSchedule from Garrett Moon on Vimeo.

堀 E. 正岳(Masatake E. Hori)
2011年アルファブロガー・アワード受賞。ScanSnapアンバサダー。ブログLifehacking.jp管理人。著書に「ライフハック大全」「知的生活の設計」「リストの魔法」(KADOKAWA)など多数。理学博士。