Styary(スタイアリー)はテンプレートを埋めるだけの趣味や食事の日記帳アプリ

イベント告知、集客サービス「こくちーず」で有名な太田憲治さんから、日々の簡単な記録に利用できるアプリがリリースされています。名前は Styary (スタイアリー)、ライフスタイルの Style と日記の Diary をあわせたネーミングです。

Styaryが特徴的なのは、「運動」「読書」「喫茶店(コーヒー)」などといった日々の記録したい趣味に対して、テンプレートがあらかじめ用意されており、それを埋めるだけで記録ができるという点です。

また、クラウドサービスが多い昨今、アプリ内で完結したスタンドアローンな日記帳という昔気質な作りも特徴になっています。

日記帳を選び、記録を追加する

Styary を使うには、まずなんらかの日記を選びます。テーマは「ネイル」「ワイン」「釣り」「ラーメン」「温泉」…といったように、日々の趣味のなかで情報を記録しておくとよさそうなものがそろっています。

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たとえば「ふりかえり」という日記帳を選んだ場合、次のように PDCA をなぞらえた項目がすでにそろっており、あとはこれを埋めるだけで記録になります。

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埋める項目はテキストだけとはかぎらず、たとえば文房具に関しては星によるランキング、あるいは顔文字などを選択できる項目も存在します。

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「コーヒー」の日記帳であれば、どの店でいただいたのかという情報のために地図を埋め込むこともできるようになっています。

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こちらが「読書」の日記帳で新しい記録を作成した場合の画面です。本の表紙を画像で挿入し、題名、著者などの項目をいれたうえで、感想をメモすることができます。

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記録した情報は、このようにカレンダー形式でまとめられ、下の部分にプレビューが表示されます。もちろん一日に複数の記録をつけることも可能で、一覧表示にも対応しています。

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使用は無料ですが、アップグレード前は日記帳が1つだけなのに対して、600円のアップグレードによって最大100個の日記帳に対応し、日記内の写真が10枚添付できるようになったうえで広告が非表示となります。

テンプレートを気に入るかが分かれ目

さまざまな日記帳を用意している Styary ですが、日記帳にはちょっと偏りがあります。たとえば「ネイル」はあるけれども「コスメ」はない、「そば」「うどん」「ラーメン」はあるけれども「カレー」あるいは一般的な外食の日記帳はないといったようにです。

テンプレートの内容を編集できるわけではありませんので、テンプレートを気に入って使えるかが、一つの分かれ目になります。とはいえ、全部の項目を使わなくてもよいのですから、使い方次第という面はあります。

もう一つ気になるのが、情報を蓄積させていったときに頻度が少ない日記帳と、多い日記帳が生まれる点です。「温泉」は一ヶ月に数回あればよいと思いますが、「弁当」はきっと平日は毎日だったりするのでしょう。いまのところ、一覧表示はそれぞれの日記帳を選択してからしか表示できないので、すべての日記帳の情報が並ぶビューがあってもいいのかもしれません。

あるいは設計上「日記帳」の下に記録が従属するようになっていますが、記録をするたびに任意の日記帳テンプレートを選択できる仕様でもいいのかも。きっと、テンプレート編集機能、データのもちだし機能は今後のロードマップにあるのでしょうから、いずれは昔 Filemaker が出していた Bento というソフトウェアのような、生活のデータベースという使いかたもできるのかもしれません。

簡単な生活の日記帳を探している人は試してみてください。

堀 E. 正岳(Masatake E. Hori)
2011年アルファブロガー・アワード受賞。ScanSnapアンバサダー。ブログLifehacking.jp管理人。著書に「ライフハック大全」「知的生活の設計」「リストの魔法」(KADOKAWA)など多数。理学博士。