SeeNote:自動で天気から渋滞にメモまで表示するデジタル付箋

冷蔵庫の表面に、あるいは壁のコルクボードに、忘れてはいけないメモを付箋で貼っておくことはよくあります。

これをデジタルに置き換えるためにタブレットをケースにいれてぶら下げておくという人も過去にはいたようですが、実用性はそれほどなかったように思います。

糊や磁石でぺたりとはりつけ、自動で天気や交通渋滞などの必要情報、あるいは家族からの通知を WiFi 経由で表示して、なによりも手でいちいち触れずともずっと情報が表示されているような、紙のようなデバイスだったらいいのにと思うわけですが、そんな欲張りな機能を盛り込んだ製品が、現在開発中の SeeNote です。

電子ペーパーで常時表示、電池で1ヶ月

SeeNote は約10cm四方という、大きめの付箋のサイズの電子ペーパーとタッチセンサーを内蔵したデジタル付箋です。

情報は WiFi あるいは Bluetooth 経由で、iPhone / Android プラットフォーム上に存在する SeeNote アプリ経由、あるいはクラウド上から自動的にダウンロードします。

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たとえば天気や、Google マップ経由での渋滞情報、家族が送ったメモなどが表面に常時表示されるわけです。タッチパネルも存在しますので、IFTTT などのサービス経由で電灯をつけたり消したりといった動作も可能となります。

縁の部分は LED になっており、通知がある場合には点灯して注意をひくことができます。表示されている情報の配置はカスタマイズ可能ですし、LED の色もKnowGlow LED システムという技術を使って、さまざまにカスタマイズできるというのだから素晴らしい。

価格は事前予約で $99 と、思ったよりも安いのも魅力です。とはいえ、発売は 2017 年春とちょっと先なのが不安な点ではあります。時間もあるようですし、ぜひ日本でも発売しないものでしょうか。

「紙以上」を実現するには、紙と同じことをしてはいけない

これは SeeNote に限らないのですが、電子ペーパーを使って本を表示するよりも、こうしてインタラクティブなデバイスにすることで紙にはできない機能を追求したほうが、なんだか製品としての完成度は高まるような気がします。

それは紙を代替するといった大それた話よりも、紙の一歩先をゆくという程度のことだったりするのです。SeeNote は Amazon Echo との連携も考えられているそうですが、そうなると「6月のカレンダーを表示してくれ」と音声で呼びかけることで自動的に変化するカレンダー(もちろん予定もすべてそこに表示されているような)を実現したり、デジタル化した文書を自在に呼び出せる軽量なデジタルボードなどといったものも考えられそうです。

誰か作ってくれないかなあと妄想する日々です。

堀 E. 正岳(Masatake E. Hori)
2011年アルファブロガー・アワード受賞。ScanSnapアンバサダー。ブログLifehacking.jp管理人。著書に「ライフハック大全」「知的生活の設計」「リストの魔法」(KADOKAWA)など多数。理学博士。