Misfit Rayがついに予約開始。軽量でおしゃれな活動量計で始める健康モニタリング
これまでさまざまなウェラブル活動量計をつかってきましたが、ようやくその決定版ともいうべき Misfit Ray が国内でも予約開始となっています。
数年前ならばウェラブル活動量計は、歩数が数えられる、睡眠時間がわかるといった目新しさだけで売れていたのですが、もうそろそろそれだけでは物足りないものがあります。どれだけ日常において意識せずに使えるのか? 付けておくだけで生活は健康な方向に変わるのか? といった、実効性が求められているのです。
今回、Misfit のタナカさんから「実際のところどうなのか、正直なレビューを」ということで、発売前の Misfit Ray を数週間にわたって使わせていただきました。製品に自信がなければ、こうしたことは活動量計のような効果がすぐには見えにくいカテゴリのガジェットだと逆効果な面もあります。
というわけで、私も本気レビューということでこれから数回にわけて、Misfit Ray は本当にウェラブル活動量計の決定版になりうるのか? 周辺機能は? これで生活は変わるのか? という視点でいくつかの記事にしたいと思います。
まずは第一弾、そのファーストインプレッションと機能についてです。
上品で、最低限の存在感の Ray
以前の記事でも紹介しましたが、Misfit Ray は、デザインの方向性としてとても大きな舵の切り方をしています。時計っぽさや、機械っぽさ、そもそもガジェットっぽい形状を捨てて、ブレスレットのようなファッションアイテムを目指しているのです。
円筒状のかたちは直径が12mm、長さは38mm、重さは電池を含めてわずか8gしかありません。スルーしそうになりますが、8g というのは1円玉8枚分です。実際、手首につけていてほとんど負担はありません。
過去にもこうした軽量の活動量計はありましたが、手首につけるタイプはどうしても欲張ってしまうので、大きくなりがちか、ディスプレイ等がついていてデザイン性がいかにも機械的です。
Misfit Ray は今回完全にその逆の道を選ぶという大きな賭けにでています。
ブレスレットのように身につけたり、ファッションの一部としてレザーバンドとともに身につけることを最初から想定したデザインからもわかるように、「ガジェットはいずれファッションに吸収される」という哲学がそこには見て取れます。
ここまでやったのに全部不採用w #misfitjp pic.twitter.com/d2fcO3Kv7d
— 堀 E. 正岳(ほりまさたけ) (@mehori) 2016年5月13日
Ray のローンチパーティーに出席した際、CEO のソニーさんは「機械っぽさ、ガジェットっぽさを排除したデザインを目指した」ということを何度も強調していました。
たとえばこれは開発時に検討されていたさまざまな Ray の形ですが、実に多くの形状、色、テクスチャを考慮して、機械の冷たさを連想させるものはふるいにかけて落としていったのだそうです。
たとえば Ray のリストバンドは穴が多く空いている時計的なものを避け、調整可能な細いバンドを採用していますが、これも時計と二重に使った際に、時計を2つ付けているような印象を避けるためです。
ウェラブルとして、妥協しない機能
かんじんの Misfit Ray の機能はどうでしょう。これくらいに小さなデバイスでありながら、Ray には3軸の加速度センサーが組み込まれており、歩数、消費カロリー、距離、睡眠の質と時間を測定することが可能です。
また、水泳のクロールの加速度に耐えられる50m防水、スマートフォン側の通知を受け取れるバイブレーション機能、逆に Ray をタップしてスマートフォンのアプリを駆動するスイッチとして利用する機能などがそろっています。
バイブレーション、LED インジケータがついているのに、393ボタン電池で6ヶ月間の利用が可能というのも驚異です。実際、バイブレーションをいれているウェラブル活動量計はどれもこの電池問題に悩まされているのですが、Misfit Ray はそこで頭一つ飛び出た性能をもっています。
アプリとの連携とソーシャル機能
Misfit Ray がここまで削ぎ落とした斬新なデザインができるのも、電池の残量を含めたすべての情報はスマートフォンから確認できるためです。
インジケーター? いりません。ボタン? 加速度センサーで測定すればよろしい。Ray はガジェットらしさをひたすらに隠して、存在感を殺してユーザーに寄り添うのです。
データを集約している Misfit アプリの特徴は、独自に性別や体格の差を考慮に入れたポイントによる活動量の表示と、それによって可能になるソーシャル比較です。
日中、歩いているとスマートフォン側に「友人の◯◯さんのスコアを越えましたよ」と通知が表示され、ちょっとした競争を楽しめます。
ここはまだ発展が期待される部分で、友人に Misfit を使っている人がいない場合にモチベーションを維持するためのゲーミフィケーションはもっと必要だと思いますし、ソーシャル機能の通知が英語のみになっているのは今後カスタマイズできるといいのではないかと思います。
Apple Watch と二重に装着できる
こうしたデザインを推し進めた結果、腕時計や Apple Watch をつけていたとしても、そのとなりに Misfit Ray を身に着けていても大丈夫になっています。
外出時にこのようにして利用しているのですが、Apple Watch に疲れて外すことはあっても、Ray はほとんど疲れませんので、ほぼ24時間 Ray を身に着けて数週間が過ぎました。以前の Misfit Shine 2 でさえも軽量で存在感がしないと思いましたが、Ray はその上をいきます。
日本での予約は、
さて、予約が始まった Misfit Ray ですが、5/26 までのあいだに予約した人向けに送料無料と、公式オンラインショップでの場合は特性のレザーブレスレットのプレゼントキャンペーンを行っています。
ブレスレットは Ray に装着できるバンドではなく、あくまでファッション用ですがあわせてみるととても似合います。
イベントで話をきいていても思ったのですが、いずれ私たちの知っているガジェットという存在は、しだいに生活の中に吸収されてそこに存在することを意識できない透明なものになっていきます。その当然の帰結として、ガジェットの、テクノロジーのファッション化があるのです。
「テクノロジーを感じさせないデザインを求めた」これ、今晩聞いた中で一番未来的な話。テクノロジーはファッションになる。これはもう既定路線 #misfitjp pic.twitter.com/fKeZA03tB3
— 堀 E. 正岳(ほりまさたけ) (@mehori) 2016年5月13日
ここまでは納得がゆくと思うのですが、果たして Misfit をつけることで生活が変わるのか? その周辺機能は? という点について次の記事から見ていきたいと思います。
また、可能ならばブログの読者も含めた Misfit のソーシャル連携もしてみたいと思っていますので、予約したいというかたはこちらのリンクからどうぞ。
おまけ
Misfit Ray をさまざまな角度から。陽極処理アルミニウムでできたボディの Ray ですが、肌に触れる側にある Misfit のロゴは汗で次第に消えてしまうのだそうです。消えるデザイン、斬新というのかなんというのか(笑)