TextExpanderがユーザーの反発にこたえて価格を改訂。古いバージョンの利用も復活へ
先週、新バージョンのリリースにともない、月額課金モデルへの移行を発表していたTextExpanderですが、その後に発生したユーザーの不満の声にこたえる形で、プランの改訂を発表しました。月額課金自体はやめないものの、これまでのユーザーがアップグレードする場合の価格の改訂、ならびにスタンドアローンの旧バージョンの TextExpander も利用について条件を緩和しています。
まとめると、発表内容は以下のとおりです。
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これまで TextExpander を利用していたユーザーがアップグレードする場合、先日は初年度のみと告知していた割引を今後ずっと適用するとしています。これは月額 $2.08、年課金なら $20と、これまでのメジャーアップデート程度の価格に押さえてあります。
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旧バージョンである TextExpander 5 と iOS 版の TextExpander touch 3 は Dropbox / iCloud 同期とともに今後も提供を続けるとしています。
ただし、新規ユーザーにとっては月額 $4.16、年額 $40 というのはそのままで、これでは新規ユーザーが獲得しづらいのではないかと心配になります。ユーザーベースが広まらなければ将来もなにもあったものではないと思うのですが…。
定期課金は、避けられない
その一方で、アプリの時代が次第に円熟して終わりに近づくにつれ、こうして「アプリをサービスとして購読する」というビジネスモデルは避けられなくなりそうです。
昔をご存知の人なら、Mac にせよ、PCにせよシェアウェアと呼ばれるようなソフトウェアはそれなりに高額で、$40-50くらいの買い切りライセンスという形も珍しくありませんでした。
それがいまや iOS のアプリなどの世界でも数ドルという価格帯が当たり前になってしまいました。開発にかかる手間と予算は変わらないか、より増大しているのに、です。
そこで Creative Cloud や Apple Music などといったように固定した機能ではなく、時代にあわせて進化する機能やコンテンツをサービスと位置づけで定期課金を行い、アプリはそうしたサービスへの入り口として機能するというモデルが普通になってきたという流れがあります。
ただし、すべてのアプリが月額課金になったとしても、そこに割り当てることができる予算には上限があるのですから、しばらくはTextExpanderの一件のように、寄せては引くユーザーとの調整が続くのでしょう。
どちらにしても払っていた、年に一度のアップデート程度の金額を定期課金される程度ならば許せる気もしますが、年に数回しか使わないアプリならば購読は控えてしまう、そんな境目が見えてきそうです。
先日のTextExpanderの発表で落胆していたかたは、今回の改訂を受け入れられるか吟味してみてください。
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