iOS版Google Mapで立ち寄り場所を指定可能に

今後数週間で次第にロールアウトすることになっていますが、ようやく!という感じです。

Android版ではすでに可能でしたが、今後はiOS版のGoogle Mapアプリにおいて、ナビゲーションを使用しているときにガソリンスタンド、レストラン、店などを追加して、立ち寄りも含めたルート表示が可能になると、公式ブログで発表がされています。

使用方法

対応が進むと、ナビゲーション画面の方向指示の部分に虫眼鏡のアイコンが表示されます。こちらをタップすると、ガソリンスタンド、レストラン、店、喫茶店などの立ち寄り場所が表示されます。

それ以外を検索したい場合はこのドロップダウンの最も下にある検索窓から音声認識などを使って検索できます。本当は駐車場などが検索できると嬉しいですよね。

アメリカなどでは、ガソリンスタンドの検索時に現在の価格も表示され、最寄りでもっとも安いステーションを選択して立ち寄ることも可能になります。

リアルタイムの情報のレイヤー

この最後の、「リアルタイムのガソリン価格表示」というのがなにげに大きな部分です。

というのも、ルートに立ち寄り箇所を表示するというのは技術的にはそれほど大きな違いではないのですが、目的をもって行動する人の前に選択肢を提示するという部分が、とても価値のある情報だからです。

今後これが進めば、「目当ての製品の在庫がいまある店」で検索が可能になるでしょう。喫茶店の混み具合で検索することも可能かもしれません。

店側にもつなぐことができれば、5分後にやってくる客のために、たったいま空いた席をとっておくといった対応も可能です。非現実的に見えるかもしれませんが、店における Uber だと思えばあながち荒唐無稽でもありません。似たようなことはレストランの予約でトレタがやっていますよね。

Google Mapのナビゲーションは、私たちにとっては行き先への最短ルートを示してくれるという利便性があります。でも目的地にとってはこれから人がやってくるという情報に、途中経路にとってはある目的をもった人が通過するという情報に、そしてGoogleにとっては、店と人をつなぐことで収入を得るモデルの構築につながるのです。

というわけで、小さな機能ではありますが、使用するのを楽しみに待ちたいと思います。

堀 E. 正岳(Masatake E. Hori)
2011年アルファブロガー・アワード受賞。ScanSnapアンバサダー。ブログLifehacking.jp管理人。著書に「ライフハック大全」「知的生活の設計」「リストの魔法」(KADOKAWA)など多数。理学博士。